資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

企画講演

【企画講演】ゼロエミッション社会構築にむけたCCS/CCUS技術開発 [9/12(木) PM 第2会場]

2024年9月12日(木) 13:00 〜 16:30 第2会場 (一般教育2号館 1F 102) (一般教育2号館 1F 102)

司会:大川 浩一(秋田大学)、江崎 丈裕 (九州大学)、任 傑 (秋田大学)

●CCS/CCUS 技術に関わる最新の研究動向の紹介:ゼロエミッション社会構築に不可欠なCO2 回収・貯留(CCS)技術および CO2 回収・有効・貯留(CCUS)技術における最新の技術動向や、それらの基礎となる地化学、岩石力学、ならびに水理学等に関連した研究を紹介する。それらのテーマの議論を通じて、CCS/CCUS 技術の更なる発展に資する知見の提供をめざす。

<発表:20分中、講演15~17分、質疑応答分3~5分/1件>

14:40 〜 15:00

[3209-16-04] 機械学習を用いた土壌CO2の異常値検出手法の開発

○菅井 裕一1、蒲池 優生1、江﨑 丈裕1、小林 佑輝2、河野 昭博2 (1. 九州大学、2. INPEX)

司会:任 傑 (秋田大学)

キーワード:CO2地中貯留、土壌CO2、機械学習、気象条件、異常値

CCSではCO2圧入地点の周辺地域において地中に圧入したCO2の漏洩を監視する必要があるが、漏洩したCO2と自然に土壌から発生するCO2との判別が容易ではない。近年、AIによる異常検出手法が注目されており、本研究ではAIを用いた土壌CO2の異常値検出手法について検討した。九州大学内フィールドに設置したチャンバーの中にCO2センサーを設置し、土壌CO2濃度データを取得した。また、測定期間における気象データ(気温、降水量、湿度)をアメダスから入手した。土壌CO2データと気象データの相関関係を深層学習させ、その反復学習回数を20回および100回とした。学習後のモデルが予想するCO2濃度と実測されたCO2濃度を比較し、深層学習モデルによる土壌CO2濃度の予測精度を評価した。本研究では長期の多変量時系列データに対応できる利点を有するLSTM(Long Short-Term Memory)モデルを採用した。学習回数100回のモデルでは過学習の可能性があり、学習に用いたデータを取得した条件と類似の条件におけるCO2濃度の予測はできるものの、その条件以外のデータには対応できない可能性が示唆された。一方、学習回数20回のモデルでは、学習に用いたデータを取得した季節とは異なる季節の土壌CO2も精度よく予測できた。