11:00 〜 11:25
[3301-04-03] プレグラウトマルチケーブルに関する検討
司会:鈴木 耕一(株式会社コラボテック)
キーワード:プレグラウト、マルチケーブル、生産性向上、省資源
通常、PC鋼材はコンクリート内に埋設されたシースに通線され、緊張・定着される。その後、シースとPC鋼材の隙間にセメントグラウトを注入することで、PC鋼材とコンクリートと一体化すると共に防錆される。これに対してプレグラウト鋼材は未硬化のエポキシ樹脂を塗布し、ポリエチレンシースで被覆したケーブルであり、コンクリートに埋設して緊張・定着した後、エポキシ樹脂が硬化して一体化する。グラウト不要で施工性に優れ、高耐食に優れたケーブルであることから、橋梁の横締めケーブルとして幅広く普及してきた。一方、シングルストランドのみの展開であり、緊張力が小さいこと、配置上の制約があることから、主ケーブルとしては採用が限定されていた。そこで効率的に緊張力を導入できるプレグラウトマルチケーブルを開発した。荷重・被覆形状を両立するため、高強度PC鋼より線を用いた7S15.2H(最大試験力は2198kNと12S12.7相当)となっている。今回、シースとしての性能、プレグラウトとしての耐食性などを確認するとともに、設計・施工に関わる試験を実施したため、その内容を報告する。
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