【一般講演】 湿式素材プロセッシング ［9/12(木) AM 第6会場］

[3601-07-03] 廃LIBの水中破砕処理水に混入するカーボネートの加水分解とアルコールのオゾン処理

○安田 拓海¹、道明 亮太¹、今井 豊¹、宮下 匠人¹、安田 幸司¹、宇田 哲也¹ (1. 京都大学)

司会：関本英弘（岩手大学）

キーワード：リチウムイオン電池、リサイクル、有機物除去、オゾン処理

我々のグループでは、使用済みリチウムイオン電池（廃 LIB）を安全に失活する処理プロセスとして、窒素雰囲気下の石灰水中での破砕を提案している。本手法では、負極中の活性な Li が水と穏やかに反応し、かつ、不活性雰囲気であるので、破砕時に発生する水素により爆発が起きる可能性が低いという利点を持つ。ただし、LIB 電解液の溶媒として用いられるカーボネートが処理水中に混入するため、有機物除去のプロセスを確立する必要がある。また、カーボネートは一般的に、アルカリ水中で速やかに加水分解して、アルコールに分解することが知られている。本研究では、LIB製造で広く用いられているカーボネートを対象として、石灰水中での分解挙動を確認した。結果、各種カーボネートが加水分解することが確認されたため、さらに生成するアルコールの除去についても検討した。処理方法としては、有機物除去の手法の一つであるオゾン酸化に着目し、各種条件におけるその反応の進行度を調査した。