資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 高温素材プロセッシング [9/12(木) PM 第6会場]

2024年9月12日(木) 13:00 〜 15:40 第6会場 (一般教育2号館 3F 302) (一般教育2号館 3F 302)

司会:永井 崇(千葉工業大学)、村田 敬(早稲田大学)

●高温素材プロセッシング:乾式製錬,リサイクル,高温における新素材の製造に関する反応,高温溶融塩電解などについて、その熱力学・速度論などの学問的議論を行う。

<発表時間20分中、講演12分、質疑応答8分/1件>

13:40 〜 14:00

[3608-14-03] FetO-CaO-SiO2-Al2O3系スラグ中のPbOの還元挙動

○石田 岳1[修士課程]、植田 滋1、岩間 崇之1、井上 亮1、三輪 紘平2、渡邊 宏満2、中川原 聡2 (1. 東北大学、2. DOWAメタルマイン(株))

司会:永井 崇(千葉工業大学)

キーワード:酸化鉛、銅スラグ、還元速度

各種電子機器類の廃基板であるE-Scrapのリサイクルにおいて高温処理では溶融金属相と溶融酸化物相が生成するが、CuやPbなどの有価金属は金属相へ濃縮することが望ましい。Pbは、還元を強化することでCuを主とした金属相に多く分配することができるが、その際にスラグの主成分であるFetOも還元されてFeとして金属相中に溶解する可能性がある。そのため、FetOの還元を抑制しながらPbOの還元を促進するスラグ組成や酸素ポテンシャル等の操業条件を知る必要がある。本研究では、CO/CO2により制御したPO2下でAl2O3を含むFetO-CaO-SiO2系スラグのγ PbOおよびγ FetOを1300 ℃について求め、さらに、CO吹付けによるFetO-CaO-SiO2系スラグの還元挙動を1400 ℃について調べた。(mass% FeO) = 50、(mass%CaO)/(mass%SiO2)比(C/S)=0.45, 0.7および1.1としたFetO-CaO-SiO2系スラグに、NAl2O3=0–0.10になるように混合したスラグを溶融Pbおよび固体Feと平衡させた。CO吹付けによる還元実験では、(mass%FetO)=50, C/S=0.45としたFe2O3-CaO-SiO2系スラグにPbOを10mass%となるように混合したスラグをAl2O3坩堝に装入して1400℃でCOを300ccmで吹き付けることでPbOを還元した。その結果、C/Sの上昇に伴いγPbOおよびγ FetOが上昇した。また、NAl2O3の上昇に伴いγ PbOは上昇した一方で、γ FetOに対するAl2O3濃度の影響は小さかった。還元に伴いPbO濃度は直線的に減少した。