4:00 PM - 4:20 PM
[3K0107-16-09] Significance of Mg-rich silicate minerals in sub-seafloor replacement ore deposits
Chairperson: 久保 大樹(京都大学)
Keywords:Volcanic Massive Sulfide ore deposits, Sub-seafloor replacement ore deposits, Alteration of host rock, Chlorite, Mg Isotopes
近年,海底下での交代作用により形成したと考えられる鉱床の存在が明らかになってきた. これら海底下交代型鉱床の探査指標の開発には鉱床形成に関わる鉱化や母岩の変質プロセスの理解が重要である. 北海道下川Cu-Zn鉱床は海底下交代型鉱床であること・複数回の鉱化作用があったことが先行研究で報告されている.本研究では,母岩 (泥質岩) の熱水変質により形成したMgに富む珪酸塩鉱物に着目し,鉱床の形成プロセスを考察した. 顕微鏡による産状観察やX線回折分析の結果から, 前期熱水活動を被った試料は主として黄鉄鉱と苦灰石・滑石から成り,後期熱水活動を被った試料では, 黄銅鉱・閃亜鉛鉱の他, 母岩の熱水変質鉱物と思われる緑泥石・イライトが含まれていた. EPMAによる緑泥石の化学組成分析の結果, 前後期両方の熱水活動を被った試料中の緑泥石は高いMg含有量 (Mg# = Mg/(Mg+Fe) = ~0.8) を示した. これら高Mg緑泥石は, 前期熱水活動時に形成した苦灰石・滑石が後期熱水により溶解し, Mgを供給したことで形成したと考えられる. 高Mg緑泥石を含有する試料は鉱化度が高く, 海底下交代型鉱床の探査指標として重要な存在となり得る.
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください