【企画講演】 第２次マンガン団塊開発ブーム②　［9/2(火) PM 　第４会場］

[1405-09-04] 海洋資源の利用における環境モニタリングと影響評価のシステム

○山本 啓之¹ (1. 海洋研究開発機構)

司会：山崎哲生（大阪公立大学）

キーワード：環境モニタリング、影響評価、海洋生態系、海底鉱物資源開発

海底鉱物などの海洋資源を利用する場合には、生態系への影響評価と操業中の環境モニタリングが必須要件である。そのための機材や手法は学術研究で開発されてきたが、民間で利用するには改良と新規開発を必要とした。内閣府が主導するSIP海洋プログラムは2014年から始まり、海底鉱物資源に関する研究開発が進められ、その中において環境課題のプロジェクトが実施されてきた。海底鉱物資源の採掘を想定した環境モニタリングの手法開発は、民間での使用を目標にして方法の標準化、作業の迅速化と省力化の実現を目指し、ISOの技術規格やISAの技術資料での推奨などの実績を挙げてきた。現在、海底鉱物資源に対する関心が高くなり、採掘についての様々な課題について議論されており、環境への影響を懸念する声も大きい。開発と保全での議論では、影響への懸念と配慮に対応する科学の根拠に基づいたデータ収集と解析結果による展開が必須である。深海環境において的確にデータを収集し、解析するためのシステムは、海底鉱物資源だけでなく海洋を持続的に利用するために不可欠になる。