11:40 〜 12:00
[2201-09-09] マグネシウムケイ酸塩の非晶質化によるCO2反応性向上
司会:八木 俊介(東京大学)
キーワード:マグネシウムケイ酸塩、非晶質化、二酸化炭素、マグネシウム溶解挙動、リザダイト
近年、非鉄産業においてCO2排出量の削減が強く求められており、CO2を天然鉱物に炭酸塩として固定するミネラルカーボネーション技術の開発が注目されている。天然鉱物の中でも豊富に存在するマグネシウムケイ酸塩の活用が有効であるものの、CO2との反応性が低く、常温常圧ではほとんど反応が進行しない。そこで、マグネシウムケイ酸塩鉱物の1つであるリザダイトを含む鉱石に非晶質化処理を施すことでCO2との反応性向上を図った。非晶質化処理の方法としては、①遊星ボールミルを用いたメカノケミカル処理と②600~900℃での加熱処理をそれぞれ実施した。いずれの方法でも、XRD分析によりリザダイトのピークが消失してブロードになる条件が見出され、非晶質化したことを確認した。非晶質化した鉱石と純水を混合し、CO2ガスを吹き込んだところ、いずれの非晶質化手法においても、非晶質化リザダイトとCO2の反応性が向上しマグネシウムの浸出率は約2%から約50%まで上昇した。
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