13:00 〜 14:30
[P015A] フラム海峡の海底堆積岩の熱物性の測定およびその考察
キーワード:海底堆積岩、熱物性、熱伝導率、熱拡散率、比熱
資源開発や熱利用,放射性廃棄物の地層処分などの地下開発を進めるうえで岩石の熱物性に関する理解は不可欠であり,熱伝導率・熱拡散率・比熱の3つを知ることで温度構造の正確な推定や熱に関連した数値計算などが可能となる.
2024年の国際深海科学掘削計画(IODP)第403次研究航海では,北極海と北大西洋を結ぶフラム海峡東部にてボーリング調査が行われた.同海域の海洋堆積物の熱伝導率・熱拡散率・比熱の値の深度分布を測定することで海底下に存在が指摘されているガスハイドレートやフリーガスなどの性状のより詳細な把握や,中央海嶺周辺の特異な温度構造の理解の促進などに貢献できるが詳細な測定は行われていない.したがって本研究では同航海のサイトU1620で採取され半割されたコア試料34個に対し,非定常面熱源法を用いて3つの熱物性(熱伝導率・熱拡散率・比熱)を測定した.熱伝導率は1.1~1.7(Wm-1K-1)の範囲で深度方向に向かって増加傾向にあった.また熱伝導率と熱拡散率はGoto and Matsubayashi 2008の粘土に関する式に従う傾向がみられた.熱物性の発達過程への影響は続成作用が主な要因であると考えられる.また,これらの結果をもとに正確な温度構造の推定ができるようになることが期待される.
2024年の国際深海科学掘削計画(IODP)第403次研究航海では,北極海と北大西洋を結ぶフラム海峡東部にてボーリング調査が行われた.同海域の海洋堆積物の熱伝導率・熱拡散率・比熱の値の深度分布を測定することで海底下に存在が指摘されているガスハイドレートやフリーガスなどの性状のより詳細な把握や,中央海嶺周辺の特異な温度構造の理解の促進などに貢献できるが詳細な測定は行われていない.したがって本研究では同航海のサイトU1620で採取され半割されたコア試料34個に対し,非定常面熱源法を用いて3つの熱物性(熱伝導率・熱拡散率・比熱)を測定した.熱伝導率は1.1~1.7(Wm-1K-1)の範囲で深度方向に向かって増加傾向にあった.また熱伝導率と熱拡散率はGoto and Matsubayashi 2008の粘土に関する式に従う傾向がみられた.熱物性の発達過程への影響は続成作用が主な要因であると考えられる.また,これらの結果をもとに正確な温度構造の推定ができるようになることが期待される.
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