【一般講演】リサイクル　［9/4(木) AM 　第４会場］

[3401-09-02] JX金属グループにおけるLiBリサイクルプロセスの開発

○田尻 和徳¹、荒川 淳一¹、吉村 昭² (1. JX金属株式会社、2. JX金属サーキュラーソリューションズ株式会社)

司会：林　直人（産業技術総合研究所）

キーワード：リチウムイオン電池、LiB、リサイクル、溶媒抽出

近年、環境意識の高まりを背景にカーボンニュートラル達成に向けた取り組みとして、電気自動車（以下「EV」）の普及政策が世界各国で進められており、今後市場におけるEV比率の増加が見込まれている。これに伴い、EVに搭載されるリチウムイオン電池（以下「LiB」）の生産量は急激に増加すると予想され、原材料となるレアメタル（Co、Ni、Li）の安定供給や、大量廃棄に伴う環境汚染防止の観点から、適切なLiBリサイクルの必要性が高まっている。
　当社では、得意とする湿式製錬技術を応用したLiBリサイクルの開発をかねてより進めており、廃LiBに含まれるレアメタルを金属塩として回収し再び電池の原料に使用するクローズドループリサイクルの実現に向けた取り組みを行ってきた。この度当社では、高い回収率達成が技術的に困難とされてきたLiの回収率を90％まで高めることが出来る新プロセスを開発し、実証化を進めているところである。本報告では、当社のLiBリサイクルプロセスの概要と実証化に向けた取り組み状況について報告する。