[HT-05-1] 医療イノベーションに向けたアカデミア主導研究開発の成功と課題
神経系創薬は抗体医薬と核酸医薬のバイオ医薬による分子標的治療が実現し、新しい世代に入った。その一方でアルツハイマー病の抗体医薬の治験は第Ⅲ相での失敗が続き、神経系創薬は未だに困難な側面を内包している。 欧米ではオープンイノベーションによる創薬は50%を超え、アカデミア発のシーズから革新的バイオ医薬が実現している。日本においても急速に産学連携の創薬研究に進捗がみられるが、その一方で、日本のアカデミア発のシーズが創薬に結び付く成功確率が低いという現実がある。本シンポジウムでは、アカデミア発創薬の産官学連携の現状と展望に加えて、大手製薬会社の神経系研究開発の責任者にそれぞれの考える今後の神経系創薬の方向性について話を聞きたい。(企画:将来構想委員会)
1982年に東京大学理科Ⅰ類入学後、薬学部及びその大学院に進学し、免疫担当細胞にかかる研究を実施。1987年には大阪大学医学部に編入し、1991年の卒後は同附属病院にて研修後、星ヶ丘厚生年金病院で脳卒中診療に従事。1996年から米国国立健康研究所 (NIH)の招聘研究員として、心血管疾患と動脈硬化の関連を研究し、帰国後は大阪大学にて主に脳血管障害の診療と臨床研究に従事。2003年からは先端医療振興財団 臨床研究情報センター(現在の神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)に異動し、文科省が進める橋渡し拠点整備事業や厚労省が進める臨床研究拠点整備事業等を通じて、一貫して橋渡し研究と臨床試験の推進と基盤整備に取り組んできた。2015年9月からは神戸大学医学部附属病院に異動し、臨床研究推進センター長として同院における橋渡し研究と臨床試験の推進とその環境整備を図っている。
抄録パスワード認証
パスワードは抄録集に記載してあります。