1:05 PM - 1:15 PM
[O-03-4] リハビリテーション空間がADLに及ぼす影響
Keywords:リハビリテーション室、病室
【背景と目的】
リハビリ室は特殊な設備や環境を備えており、患者に必要な運動量の確保や運動意欲の向上などに適している一方で、器具やスペースの共有などにより、感染症の拡大を引き起こすリスクがあると言われている。当院では、感染症対策の一つとして、新型コロナウイルス感染症の拡大状況下においては、病室のみでリハビリテーションを行い、他患者との接触を避けることで、院内感染を防ぐ取り組みを行っている。今回、リハビリテーションを病室で行った場合と、リハビリ室を使用して行った場合とで、ADLに及ぼす影響についての検証を行ったので報告する。
【方法】
2021年4月16日から7月1日まで入院中の理学療法を施行した患者53名(男性29名、女性24名、平均年齢77.8±13.5歳)を対象とした。リハビリテーションを病室で実施した28名(男性16名、女性12名、平均年齢77.4±12.6歳)を病室使用群、リハビリテーション室を使用して実施した25名(男性13名、女性12名、平均年齢75.3±15.3歳)をリハビリ室使用群とし、リハビリテーション前後のFIM総合得点を比較した。統計解析にはマン・ホイットニーのU検定、ウィルコクソンの符号順位検定を行い、有意水準は5%未満とした。
【結果】
リハビリテーション開始時(開始時)とリハビリテーション終了時(終了時)のFIM総合得点について、病室使用群(開始時58.4±30.9点、終了64.4時±31.1点)とリハビリ室使用群(開始時60.7±33.7点、終了時65.4±34.0点)ともに有意差を認めた。両群間の比較については、開始時、終了時ともに有意差が認められなかった。
【結論】日常生活の即したリハビリを行う場合、リハビリ以外の時間における過ごし方の重要も指摘されており、病室群の限られたスペースでのリハビリテーションにおいて、リハビリテーション実施時間以外の滞在時間や行為が、リハビリテーション実施時間により近いことで、身体活動に影響を及ぼした可能性が伺えた。本研究の反省と課題としてFIMでの検証を行ったが、身体機能や活動量、心理的影響などの要因について、より詳細に検証をすることができなかった。それらの要因を検証することで、ADLにどのような関連性があるか検討していきたい。
リハビリ室は特殊な設備や環境を備えており、患者に必要な運動量の確保や運動意欲の向上などに適している一方で、器具やスペースの共有などにより、感染症の拡大を引き起こすリスクがあると言われている。当院では、感染症対策の一つとして、新型コロナウイルス感染症の拡大状況下においては、病室のみでリハビリテーションを行い、他患者との接触を避けることで、院内感染を防ぐ取り組みを行っている。今回、リハビリテーションを病室で行った場合と、リハビリ室を使用して行った場合とで、ADLに及ぼす影響についての検証を行ったので報告する。
【方法】
2021年4月16日から7月1日まで入院中の理学療法を施行した患者53名(男性29名、女性24名、平均年齢77.8±13.5歳)を対象とした。リハビリテーションを病室で実施した28名(男性16名、女性12名、平均年齢77.4±12.6歳)を病室使用群、リハビリテーション室を使用して実施した25名(男性13名、女性12名、平均年齢75.3±15.3歳)をリハビリ室使用群とし、リハビリテーション前後のFIM総合得点を比較した。統計解析にはマン・ホイットニーのU検定、ウィルコクソンの符号順位検定を行い、有意水準は5%未満とした。
【結果】
リハビリテーション開始時(開始時)とリハビリテーション終了時(終了時)のFIM総合得点について、病室使用群(開始時58.4±30.9点、終了64.4時±31.1点)とリハビリ室使用群(開始時60.7±33.7点、終了時65.4±34.0点)ともに有意差を認めた。両群間の比較については、開始時、終了時ともに有意差が認められなかった。
【結論】日常生活の即したリハビリを行う場合、リハビリ以外の時間における過ごし方の重要も指摘されており、病室群の限られたスペースでのリハビリテーションにおいて、リハビリテーション実施時間以外の滞在時間や行為が、リハビリテーション実施時間により近いことで、身体活動に影響を及ぼした可能性が伺えた。本研究の反省と課題としてFIMでの検証を行ったが、身体機能や活動量、心理的影響などの要因について、より詳細に検証をすることができなかった。それらの要因を検証することで、ADLにどのような関連性があるか検討していきたい。