2:20 PM - 2:30 PM
[O-11-2] 糖尿病性シャルコー関節に対し関節形成術を施行された症例~再発予防としての患者教育に着目して~
Keywords:シャルコー関節、患者教育
【症例紹介】
60歳代女性。要介護4。右足シャルコー関節症と診断される4年前に2型糖尿病と診断。舟底変形により足底潰瘍が発生し形成外来通院にて治療を受け,医師からは潰瘍治療のために歩行が制限された。約半年間歩行はトイレ・入浴のみ,排尿はオムツ使用の生活となっていた。診断から8か月後,潰瘍は縮小するも右足舟底変形が残存し歩行再開後の潰瘍再発リスクが高いと判断され,整形外科的治療として関節形成術を施行された。術後は右足免荷,術翌日より理学療法を開始した。
【評価とリーズニング】
術後1日目,病棟では起居自立,移乗軽介助レベルであり,徒手筋力検査(以下:MMT)では体幹3,下肢3~4,足底感覚は中等度鈍麻であり温痛覚の低下を認めた。病識はあるも再発や合併症については危機意識が低く,行動変容ステージでは無関心期に該当。身体機能の低下に加え自己管理の乏しさから,再発・合併症発生リスクが高いと考え,行動変容の改善も必要と考えた。
【介入と結果】
危機意識・自己管理能力向上のため,まず患者教育として再発リスクやフットケアの重要性を説明し,リハビリテーション(以下:リハ)時に創部や足の観察を実施。安全な自宅内歩行の獲得を目標とし歩行練習や筋力増強練習を実施。自主練習として筋力増強練習も指導し活動性向上を図った。また創部の免荷・除圧を目的に治療靴も作成した。
術後17日目に右足1/3荷重開始となり,本症例の退院願望が強く翌日に自宅退院が急遽決定。1/3荷重コントロールが不良であったため,右足免荷での固定型歩行器歩行にて退院とし外来リハでの介入となった。
入院中の介入では身体機能の大きな変化は得られなかったものの,自主練習も積極的に実施され,足部の観察も自己で行うなど行動変容ステージにおいて無関心期から実行期への変化がみられた。また,全身持久力の向上に伴い病棟での離床時間が増え活動量が増加した。しかし退院後の外来リハは,2回目以降リハ意欲の低下により十分な介入ができないまま終了となった。また入院中よりも活動性が低下し行動変容ステージでも関心期または無関心期へ逆戻りとなった。
【結論】
入院中は介入初期から再発リスクやリハの必要性などを説明したことで意識づけができ,意欲や自己管理能力の向上が図れたと考える。しかし歩行練習が不十分な状態での退院となったことから,リハで目標としていた生活のハードルが高くリハに対するモチベーションの維持が難しかったため退院後に行動変容が逆戻りしたのではないかと考えた。今回の反省点として,退院後の本症例へのサポートが不足していたと考える。本症例を通して短期間の入院での患者教育や退院後のリハ意欲維持の難しさを痛感し,他職種連携や退院後のフォローの強化が今後の課題であると感じた。
60歳代女性。要介護4。右足シャルコー関節症と診断される4年前に2型糖尿病と診断。舟底変形により足底潰瘍が発生し形成外来通院にて治療を受け,医師からは潰瘍治療のために歩行が制限された。約半年間歩行はトイレ・入浴のみ,排尿はオムツ使用の生活となっていた。診断から8か月後,潰瘍は縮小するも右足舟底変形が残存し歩行再開後の潰瘍再発リスクが高いと判断され,整形外科的治療として関節形成術を施行された。術後は右足免荷,術翌日より理学療法を開始した。
【評価とリーズニング】
術後1日目,病棟では起居自立,移乗軽介助レベルであり,徒手筋力検査(以下:MMT)では体幹3,下肢3~4,足底感覚は中等度鈍麻であり温痛覚の低下を認めた。病識はあるも再発や合併症については危機意識が低く,行動変容ステージでは無関心期に該当。身体機能の低下に加え自己管理の乏しさから,再発・合併症発生リスクが高いと考え,行動変容の改善も必要と考えた。
【介入と結果】
危機意識・自己管理能力向上のため,まず患者教育として再発リスクやフットケアの重要性を説明し,リハビリテーション(以下:リハ)時に創部や足の観察を実施。安全な自宅内歩行の獲得を目標とし歩行練習や筋力増強練習を実施。自主練習として筋力増強練習も指導し活動性向上を図った。また創部の免荷・除圧を目的に治療靴も作成した。
術後17日目に右足1/3荷重開始となり,本症例の退院願望が強く翌日に自宅退院が急遽決定。1/3荷重コントロールが不良であったため,右足免荷での固定型歩行器歩行にて退院とし外来リハでの介入となった。
入院中の介入では身体機能の大きな変化は得られなかったものの,自主練習も積極的に実施され,足部の観察も自己で行うなど行動変容ステージにおいて無関心期から実行期への変化がみられた。また,全身持久力の向上に伴い病棟での離床時間が増え活動量が増加した。しかし退院後の外来リハは,2回目以降リハ意欲の低下により十分な介入ができないまま終了となった。また入院中よりも活動性が低下し行動変容ステージでも関心期または無関心期へ逆戻りとなった。
【結論】
入院中は介入初期から再発リスクやリハの必要性などを説明したことで意識づけができ,意欲や自己管理能力の向上が図れたと考える。しかし歩行練習が不十分な状態での退院となったことから,リハで目標としていた生活のハードルが高くリハに対するモチベーションの維持が難しかったため退院後に行動変容が逆戻りしたのではないかと考えた。今回の反省点として,退院後の本症例へのサポートが不足していたと考える。本症例を通して短期間の入院での患者教育や退院後のリハ意欲維持の難しさを痛感し,他職種連携や退院後のフォローの強化が今後の課題であると感じた。