The 141st Annual Meeting of the Pharmaceutical Society of Japan (Hiroshima)

Presentation information

Symposium

[S11] Developing the next generation small-molecule pharmaceuticals using a wide variety of elements

Sat. Mar 27, 2021 3:45 PM - 5:45 PM [Room D] Oral Presentation D (Online)

Organizer: Fujii Shinya (Inst. Biomaterials Bioengineering, Tokyo Med. Dent. Univ.), Ohta Kiminori (School of Pharmacy, Showa Univ.)

4:05 PM - 4:23 PM

[S11-2] Asymmetric synthesis of chiral silicon molecules and biological activity thereof

○Kazunobu Igawa1, Katsuhiko Tomooka1 (1. Kyushu Univ, IMCE)

地球上の生物を構成する炭素は地殻中の存在比率がわずか0.02%である.これに対してケイ素は地殻中の存在比率が28%であり,炭素に比べて圧倒的に豊富に存在し,かつ,炭素と同じ四面体構造をとる.それにも関わらず,ケイ素は地球上で生命現象の担い手とはならなかった.それどころか,科学が進歩,多様化した現代においてもなお,ケイ素を含む医薬品(以下,ケイ素医薬品と称する)の開発研究はごく限られている.なぜだろうか.その主たる原因の一つとして,炭素とケイ素の「結合の性質の違い」が考えられる.炭素は様々な原子と安定な単結合や多重結合を形成し得るが,ケイ素の場合はごく限られており,ケイ素医薬品分子に用いることのできる結合は「安定なSi-C単結合」と「ほどほど安定なSi-O単結合」の二種類にほぼ限定されるであろう.それ故に,安定に取り扱うことのできる有機ケイ素分子の構造多様性は低く,これがケイ素医薬品開発の大きな障害になっていると考えられる.我々はこのことを踏まえて,合成化学的に融通の効かないケイ素に構造の多様性を付与するためには,ケイ素上に全て異なる置換基を導入すること,すなわち,不斉ケイ素にすることが肝要であるとの考えに至り,キラルケイ素分子の汎用的な不斉合成法の開発を目指して検討を続けている.本発表では,キラルケイ素分子の不斉合成の詳細とともに,その研究過程で見出した生物活性キラルケイ素分子を紹介させて頂く.