[AW-04] 「みんなのがん学校」による、がん及びがん検診に対する知識向上に伴う意識変化の調査
【目的】政府は「がん対策推進基本計画」の中でがん検診受診率50%という個別目標を定めているが、ほとんどのがん検診においてその数値を下回っている。未受診理由は様々であるが、がん検診についてのより効果的な受診勧奨や普及啓発が求められている。本研究は「みんなのがん学校」(*1)の受講前後によりがん検診への受診意識の変化や受診勧奨への意思変化などを調査することにより、今後のがん検診受診率向上に向けての取り組みへの一助となることを目的としている。
*1「みんなのがん学校」:国立がんセンター若尾文彦氏の作成協力により、がんについて学ぶ機会とがん検診への関心向上を目的としたクイズ形式で学べるタッチパネル式機材
【方法】「みんなのがん学校」を自由意思により受講してもらい、質問項目(年齢・性別・がん検診の受診歴、がん検診の受診意思、近親者へのがん検診受診勧奨、がんに関するクイズ(5問))に全ての回答を得られた18歳以上の1,071例を対象として解析を行った。
【結果】がん検診を受診するか?の質問に対する「はい」の回答者数は、受講前後で711人から801人へと有意に増加した(χ2検定 p<0.01 )。同様に、がん検診を家族・知人に勧めるか?の質問に対する「はい」の回答者数も受講前後で587人から738人へと有意に増加した(χ2検定 p<0.01 )。受講前にがん検診は必要ないと回答したのは10代81%、30代62%、50代47%、70代44%であり、その割合は各年代と相関がみられた。
【考察】「みんなのがん学校」受講により、がん検診の受診意思、近親者へのがん検診受診勧奨をする割合は有意に増加したことから、がんに関わる情報に触れる機会を作ることができれば、がん検診受診率向上が期待できると予想される。ただ、がん検診は必要ないと回答したのは若年層ほど多く、今後はこれらの世代に対するがん知識の向上やがん検診の重要性について啓蒙していく必要があると考えられる。
*1「みんなのがん学校」:国立がんセンター若尾文彦氏の作成協力により、がんについて学ぶ機会とがん検診への関心向上を目的としたクイズ形式で学べるタッチパネル式機材
【方法】「みんなのがん学校」を自由意思により受講してもらい、質問項目(年齢・性別・がん検診の受診歴、がん検診の受診意思、近親者へのがん検診受診勧奨、がんに関するクイズ(5問))に全ての回答を得られた18歳以上の1,071例を対象として解析を行った。
【結果】がん検診を受診するか?の質問に対する「はい」の回答者数は、受講前後で711人から801人へと有意に増加した(χ2検定 p<0.01 )。同様に、がん検診を家族・知人に勧めるか?の質問に対する「はい」の回答者数も受講前後で587人から738人へと有意に増加した(χ2検定 p<0.01 )。受講前にがん検診は必要ないと回答したのは10代81%、30代62%、50代47%、70代44%であり、その割合は各年代と相関がみられた。
【考察】「みんなのがん学校」受講により、がん検診の受診意思、近親者へのがん検診受診勧奨をする割合は有意に増加したことから、がんに関わる情報に触れる機会を作ることができれば、がん検診受診率向上が期待できると予想される。ただ、がん検診は必要ないと回答したのは若年層ほど多く、今後はこれらの世代に対するがん知識の向上やがん検診の重要性について啓蒙していく必要があると考えられる。