[P-021-C] EQ-5D-5Lを用いた日本の地域薬局利用患者の健康関連QoLの現状調査
【目的】HRQoL (Health Related quality of life)は患者報告型アウトカムの一つである。諸外国では、HRQoLはPharmaceutical Careのアウトカム指標として用いられている。しかしながら、日本において地域薬局利用患者のHRQoLの実態は明らかとなっておらず、疾患を持たない一般国民と比較した調査は実施されていない。そこで本研究では、地域薬局を定期的に利用する患者(薬局患者群)と、慢性疾患を持たない一般国民(疾患なし群)のHRQoLの実態を調査し、2群間のHRQoL値の差を検討した。
【方法】インターネットを介して、薬局患者群および疾患なし群それぞれ、1500名を抽出しHRQoL値を測定した。HRQoLの測定尺度は、Euro Qol 5-dimensions 5-levelsを用いた。本尺度は完全に健康な状態を「1」、死亡を「0」として評価できる。
【結果】薬局患者群のHRQoL平均値(標準偏差)は、0.895(0.132)であり、疾患なし群の値0.964(0.066)と比較すると、低下していることが明らかとなった。また、薬局患者群のHRQoLの実態として、男女ともに若年層のHRQoL値が低く、20 代男性および女性ではそれぞれ0.819(0.168)および0.837(0.147)であった。HRQoLに関する質問のうち、全ての項目に「問題がない(完全に健康な状態)」と回答したものは、疾患なし群および薬局患者群でそれぞれ、64%および36%であった。また、両群ともに若年層でその割合は低下していた。
【考察】本調査の結果、地域薬局薬剤師による追加のPharmaceutical Care によって、HRQoLを高める余地の存在することが示唆された。今後どのような介入が、若年患者のHRQoLを高める事のできるかについて研究する必要がある。
【方法】インターネットを介して、薬局患者群および疾患なし群それぞれ、1500名を抽出しHRQoL値を測定した。HRQoLの測定尺度は、Euro Qol 5-dimensions 5-levelsを用いた。本尺度は完全に健康な状態を「1」、死亡を「0」として評価できる。
【結果】薬局患者群のHRQoL平均値(標準偏差)は、0.895(0.132)であり、疾患なし群の値0.964(0.066)と比較すると、低下していることが明らかとなった。また、薬局患者群のHRQoLの実態として、男女ともに若年層のHRQoL値が低く、20 代男性および女性ではそれぞれ0.819(0.168)および0.837(0.147)であった。HRQoLに関する質問のうち、全ての項目に「問題がない(完全に健康な状態)」と回答したものは、疾患なし群および薬局患者群でそれぞれ、64%および36%であった。また、両群ともに若年層でその割合は低下していた。
【考察】本調査の結果、地域薬局薬剤師による追加のPharmaceutical Care によって、HRQoLを高める余地の存在することが示唆された。今後どのような介入が、若年患者のHRQoLを高める事のできるかについて研究する必要がある。