[P-023-B] 薬局主体の健康フェスタ~静岡県における新型コロナウイルス流行前の実態~
【目的】「患者のための薬局ビジョン」において薬局・薬剤師には、地域住民による主体的な健康の維持・増進の支援が求められ、杏林堂では健康フェスタを開催してきた。一方、新型コロナウイルス流行により生活習慣が変化し、BMIおよび飲酒量の増加等が報告された。さらに、感染不安による健康診断受診率の低下も報告された。すなわち、新型コロナウイルスの流行により、生活習慣病のリスクが増大したにも関わらず、自らの健康状態を知る機会が減少した。そこで、新型コロナウイルス流行前後の静岡県在住の一般住民の変化を把握する目的で、過去の健康フェスタで得たデータを精査・解析したので報告する。
【方法】2013年から2019年の期間で広島大学薬学部臨床薬物治療学研究室と共同で開催した健康フェスタの参加者を対象とした。文書同意の上、参加者本人の指先自己穿刺により得られた血液をコバス®b101等にて測定した。測定結果は、文書にて参加者本人に報告し、必要な場合、薬剤師による健康相談会を続けて行った。
【結果】過去7年間に参加した地域住民は延べ3088人(平均年齢44歳、男女比2:7)で、糖尿病及び脂質異常症で病院を受診していた比率は38.5%であった。検査の結果、基準範囲外となった比率は、HbA1c(≧6.4%)6.6%、中性脂肪(>150 mg/dL)45.2%、HDLコレステロール(<40 mg/dL)4.2%、LDLコレステロール(>140 mg/dL)6.0%となり、中性脂肪の高い一般住民が多かった。
【考察】新型コロナウイルスが国民の生活様式に不可逆な変化をもたらした。ウィズコロナ時代が到来し、国民の健康管理に対する関心も行動様式も異なってきた。その結果、地域住民が自らの健康状態を把握し、主体的な健康の維持・増進を行うための健康フェスタの有用性が高まった。今後、健康フェスタを再開するにあたり、ポストコロナ時代を見据え、薬局・薬剤師が地域住民の健康サポートに対して担う役割はより大きなものとなると考えられた。
【方法】2013年から2019年の期間で広島大学薬学部臨床薬物治療学研究室と共同で開催した健康フェスタの参加者を対象とした。文書同意の上、参加者本人の指先自己穿刺により得られた血液をコバス®b101等にて測定した。測定結果は、文書にて参加者本人に報告し、必要な場合、薬剤師による健康相談会を続けて行った。
【結果】過去7年間に参加した地域住民は延べ3088人(平均年齢44歳、男女比2:7)で、糖尿病及び脂質異常症で病院を受診していた比率は38.5%であった。検査の結果、基準範囲外となった比率は、HbA1c(≧6.4%)6.6%、中性脂肪(>150 mg/dL)45.2%、HDLコレステロール(<40 mg/dL)4.2%、LDLコレステロール(>140 mg/dL)6.0%となり、中性脂肪の高い一般住民が多かった。
【考察】新型コロナウイルスが国民の生活様式に不可逆な変化をもたらした。ウィズコロナ時代が到来し、国民の健康管理に対する関心も行動様式も異なってきた。その結果、地域住民が自らの健康状態を把握し、主体的な健康の維持・増進を行うための健康フェスタの有用性が高まった。今後、健康フェスタを再開するにあたり、ポストコロナ時代を見据え、薬局・薬剤師が地域住民の健康サポートに対して担う役割はより大きなものとなると考えられた。