第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 6, 2022 3:10 PM - 4:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-039-C] スポーツファーマシスト・管理栄養士によるスポーツ競技支援の取り組みについて

岩水 達矢1, 横田 純子1, 小岩 徹1, 斉藤 清一1, 長澤 敬輔1, 宮代 由佳1, 生沼 彩1, 山崎 正人2 (1.クオール(株), 2.クオールホールディングス(株))

【はじめに】現在クオール(株)にはスポーツファーマシスト(以下SP)が約60名、管理栄養士が約70名在籍している。スポーツ競技者から相談事例があった場合、個別に対応しており、回答内容は個人に委ねられていた。そこで今回、薬剤及び栄養相談を受けた際の対応について、社内での回答フローチャートやシステムを構築し、複数チェックによる回答を提供する取り組みを行ったので、その内容と結果を報告する。
【取り組み概要】2021年10月、上記の有資格者のうち、有志で構成したスポーツサポートチーム(以下SST)を設立。競技者からの相談事例をチームメンバー全員が同時に受け取ることが出来るように共通のメールアドレスを設定し、関与する競技者・競技団体に配布した。これにより相談を応需した場合はチームで把握でき、素早く漏れなく対応出来るシステムを構築した。また本メール及び各個人が相談を受けた際には社内イントラネットにてメンバー全員が相談事例を共有する場を設け、相談があった場合はその場で共有し複数の意見を踏まえて回答することとした。必要に応じ社内の教育研修本部とも連携し、適正な医療情報を伝えた。2021年10月~2022年6月まで22件の相談事例があり、そのうち薬剤、アンチ・ドーピングに関しては18件、栄養に関しては4件であった。
【考察】メールのやりとりを対応者以外も確認することで、進捗状況を把握することが出来た。また複数のS Pまたは管理栄養士で事例を共有することで、各メンバーも安心感を持って対応出来るだけでなく、経験値向上にも繋がる。今後は全国の社内有資格者そして本社部門とも密に連携しながらチームの規模を拡大し、全国的な取り組みを実施していく。また、SSTの活動は競技者からの相談対応だけでなく、連携するパラアスリートへの支援を通じ、障害の有無に関わらず医療が受けられる共生社会の実現を目指し様々な取り組みを行っているため、引き続き報告していく。