第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Sun. Nov 6, 2022 3:10 PM - 4:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-054-C] 眼科門前薬局におけるコンタクトレンズの利用に関する調査と服薬指導への活用

早田 一貴, 井上 大治, 竹下 慎太郎, 榊原 侑子, 冨松 理沙, 榊原 睦子 ((株)さかきばら薬局)

【目的】コンタクトレンズ(以下CL)はディスポーザブルタイプの普及により使用者が増えている。点眼薬には保存剤としてベンザルコニウム塩化物が含有されている薬があるが、CLへの吸着を防ぐ為、装用中の点眼は避ける必要がある。しかし点眼の度にCLの脱着や、装用まで間隔を空ける事は、時間的拘束もあり、患者のQOLやコンプライアンス低下が懸念される。そこで、眼科門前である当薬局において、来局患者のCLの利用に関する調査を行い、その結果を服薬指導に活用する事を目的とした。【方法】初回来局時および服薬指導時に、CL装用の有無を確認し、装用している場合は、1.年齢、2.性別、3.CLの種類、4.眼科領域基礎疾患のデータを集積し、解析した。【結果】2022年2月から4月までの3ヵ月間の来局患者4630件を分析した。CL使用者は女性が多く、疾病はアレルギー性結膜炎が多かった。CL使用者に(般)クロモグリク酸ナトリウム点眼液100mgが処方されたケースがあった。現在発売されている14メーカーのうち、ベンザルコニウム塩化物を含まない物はPF製剤のみである。仕事中のCL脱着が難しいという事で、PF製剤を採用し、投薬した。結果、コンプライアンスが向上し、アレルギー症状の早期改善につながった。【考察】CLを使用している患者の一部は、職場や学校でCLの脱着が難しい場合があり、装用中に点眼をしないケースが複数認められた。そのような患者に対しては、ベンザルコニウム塩化物非含有製剤やPF製剤の活用で薬剤師が患者のコンプライアンス向上に介入できると考えている。またCL装用者は青年~壮年期世代の割合が高く、慢性疾患より急性疾患での来局が多い事から、来局時、初回投薬の薬剤である場合が多い。その為、CL可否等を含む薬識がまだ身についていない場合が多く、投薬を行う際は注意する必要がある。