第16回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

2022年11月6日(日) 14:10 〜 15:00 ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-137-B] 地域社会における薬局の機能強化を推進するための次世代を担う若手薬剤師の育成

香高 弘樹1, 阿部 馨2, 松崎 由佳3, 松島 広幸1 (1.(株)アイセイ薬局 首都圏西支店, 2.アイセイ薬局 日赤前店, 3.アイセイ薬局 長野みすゞ店)

【目的】地域社会への積極的な参画のため薬局機能の強化を強く求められているが薬剤師1年目から積極的に薬局外業務を行う事が少ない現状がある。早期に医療福祉領域への理解度を向上させるため地域包括センターとの接点の機会を増やす視点から若手薬剤師の育成を試みた。
【方法】多職種スタッフとの対人業務を図るため薬剤師に対外的な活動を実際に経験させるべく当社エリアマネージャーと、多職種との接点を持つ医薬品卸のA社が運営する地域連携室と連携し、地域包括支援センターへの訪問を通じて種々のイベントに参画機会の創出により多職種連携を学んだ。実施・効果測定期間は2021年度の1年間、対象は1、3年目の若手薬剤師の2名。
【結果】地域包括支援センター開催の地域住民対象の健康サロンでのお薬の相談役3回、個別お薬相談会に2回参加。地域ケア会議では、ケアマネージャー向け勉強会とグループ討議に1回参加。毎月発行の地域包括支援センター広報誌内の薬剤師コラムを担当した。コラムの内容はエリア薬局スタッフと相談をしながら健康管理方法、食事、冷え性対策、熱中症予防など季節に沿った内容を配信した。地域包括支援センターとの接点により各相談会の開催ができ、薬局機能の認知と信頼関係の構築を図り地域包括支援センター関連経由での在宅患者を受け入れることができた。在宅業務のOJTとして若手薬剤師1年目から先輩薬剤師に同行し在宅業務を開始した。
【考察】まだ薬剤師としての経験が少ない1、3年目の若手薬剤師が他職種との連携を経験することにより、介護・福祉スタッフとの継続的な連携が出来る若手薬剤師の育成が出来た。また、地域社会の医療・福祉の構造を経験的に理解することで、今後求められる薬剤師の将来像を自らが想像し早期実践をする事で地域の在宅医療を支援していく体制構築が進むのではないかと考え、他薬局との連携も深める体制構築を進めている。