第16回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

2022年11月6日(日) 15:10 〜 16:00 ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-156-C] AG(オーソライズドジェネリック)の認知度と先発医薬品希望患者のAG変更に対する意識の調査

佐藤 晶子, 村山 資, 川口 佳奈, 山田 崇文, 桐原 清敏, 渡辺 卓巳 ((株)エヌ・エム・アイ)

【目的】後発医薬品の普及は、患者負担軽減や医療保険財政の改善に資するものである。しかし、現在も政府目標である全国での数量シェア80%以上に達していない。そこでAGであれば、先発医薬品希望の患者の不安を払拭し、数量シェアの向上に寄与しうると思われる。AGの初出は2013年と比較的新しく、その認知度が十分であるとは言い難い。そこで、AGによる調剤を推進するにあたり、AGに対する患者の意識評価を把握するために調査を行った。【方法】2022年4月4日~4月30日の期間で、エヌ・エム・アイ全薬局38店舗に来局した新規患者を対象にアンケートを行った。アンケート内容は以下の通りとした。(1)年齢と性別、(2)AGを知っているか、(3)後発医薬品を希望するか、(4)後発医薬品を希望しない場合、AGであれば後発医薬品への変更を希望するか【結果】2160名からの回答が得られた(回答率87.7%)。AGを知らないとの回答が1443名(66.3%)、名称だけ知っているとの回答が578名(26.8%)、内容まで知っているとの回答が149名(6.9%)であった。先発医薬品希望の患者160名(7.4%)のうちAGであれば変更を希望するとの回答は22名(14.8%)であった。AGの内容まで知っていると回答した割合は男性で6.1%、女性で6.9%であった。また、年齢とともに上昇する傾向を示し、10代では3.6%、70歳以上で10.0%であった。【考察】本調査によりAGの認知度は未だ低いことが分かった。性別による有意な差は認められず、AGについて知っている割合の高い70歳以上でも10.0%と低いことが明らかとなった。また、先発医薬品希望患者のほとんどがAGでも変更を希望しなかった。今後、十分な理解が得られればAGに変更できる患者も増え得ると思われ、患者の便益と健康改善を適切に推進すべき薬剤師として、AGの一層の周知が必要であることを改めて認識した。患者の求めに応じてAGの説明ができるよう、認識の共有を徹底したい。