第16回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Sun. Nov 6, 2022 2:10 PM - 3:00 PM ポスター会場1~3 (4階 405+406/409+410/413+414)

[P-194-B] 地域医療従事者等の新型コロナウイルスワクチンに関する意識調査

児玉 暁人1, 水庫 彩1, 今井 兼貴1, 勝浦 正人1, 光田 真理子2, 中田 淑子2 (1.市立吹田市民病院 薬剤部, 2.市立吹田市民病院 看護局)

【目的】新型コロナワクチンは実用化されて間もないことから医療職であってもその有効性や安全性に不安を抱えている。ある程度の規模の医療機関であれば感染制御チームなどが中心となりワクチンに対する情報収集や発信することが可能であるが、診療所や調剤薬局など地域医療を担う医療施設においてはそのような専門のチームを有しておらず、自身が何らかの手段で情報収集をする必要がある。そこで、地域の医療従事者等を対象に新型コロナワクチンについての情報収集ならびに意識調査を行った。
【方法】2021年6月1日から6月9日にかけて、当院にて新型コロナワクチンを接種した地域医療従事者等204人を対象にアンケート調査を無記名で行った。アンケートはGoogleフォームを用いて作成し、QRコードを読み取ることで入力フォームへアクセスすることにより調査を行った。アンケートは接種後30分の観察時間中を利用して依頼、回答入力を行った。QRコードの読み取りが困難な場合は質問用紙を配布し、その場で回収した。
【結果】回答人数及びアンケート回収率は176人(86.2%)であった。回答した職種の内訳は医師10人(5.7%)、看護師24人(13.6%)、薬剤師26人(14.8%)、コメディカル17人(9.7%)、事務職員56人(31.8%)、その他43人(24.4%)であり、接種者の69%はワクチン接種に不安があると回答した。ワクチンの情報源としてはテレビが8割以上と最も多く、次いで厚生労働省からの通知(76.7%)であった。情報源に対する満足度は厚生労働省や自治体からの通知が最も高かった。
【考察】医療従事者であっても多くはテレビを情報源としていることが分かった。しかしながら玉石混交とも言えるテレビからの情報をそのまま受け取ることは誤情報として認識してしまう危険性もあり、個人として批判的吟味を行うのは困難である。公的機関からの情報については満足度が比較的高いことから官公庁からの積極的な情報発信が有用であると考える。