[P-001-A] ポリファーマシーに対するかかりつけ薬剤師の可能性
【目的】
ポリファーマシーには有害事象の発生率増加、アドヒアランス低下等の側面があり、その対応は薬局薬剤師にとって重要な課題である。しかし、課題解消には患者の減薬意向も重要であり、個別継続的に相談に応じるかかりつけ薬剤師の存在意義は大きいと考える。今回、かかりつけ薬剤師制度利用者と減薬提案の影響について調査したので報告する。
【方法】
フロンティア薬局福島店において、2022年1月1日から12月31日の期間に減薬提案を行った事例に関して、患者年齢、処方薬剤数、減薬提案件数、減薬に至った件数、減薬提案理由について薬歴を後ろ向きに調査し、かかりつけ薬剤師の有無の影響についてFisherの正確確率検定を行った。なお、有意水準は0.05とした。
【結果】
かかりつけ薬剤師を持つ患者(1)総数は481名、持たない患者(2)総数は1,915名であった。平均患者年齢と平均処方薬剤数は、(1)は78.8±5.9歳と9.8±3.8剤、(2)は72.2±7.4歳と9.8±5.4剤であった。減薬提案を行った事例は37件あり、(1)の25件は(2)の12件を有意に上回る結果となった(p<0.05)。減薬提案理由としては症状改善を理由とする事例が最も多く、(1)は13件、(2)は7件で、服薬状況不良・副作用・採血結果を減薬提案理由とする事例もあったが、いずれも有意差は確認できなかった(p>0.05)。提案した薬剤が処方中止・減量となった事例は(1)は15件、(2)は6件で有意差は認められなかった(p>0.05)。
【考察】
今回の調査により、減薬理由や減薬に至る件数への影響は確認できなかったが、かかりつけ薬剤師を持つ患者の方が減薬提案につながる可能性が高いことが示唆された。したがって、かかりつけ薬剤師として患者に関わることで、積極的なポリファーマシー対策に寄与できる可能性があると考える。
ポリファーマシーには有害事象の発生率増加、アドヒアランス低下等の側面があり、その対応は薬局薬剤師にとって重要な課題である。しかし、課題解消には患者の減薬意向も重要であり、個別継続的に相談に応じるかかりつけ薬剤師の存在意義は大きいと考える。今回、かかりつけ薬剤師制度利用者と減薬提案の影響について調査したので報告する。
【方法】
フロンティア薬局福島店において、2022年1月1日から12月31日の期間に減薬提案を行った事例に関して、患者年齢、処方薬剤数、減薬提案件数、減薬に至った件数、減薬提案理由について薬歴を後ろ向きに調査し、かかりつけ薬剤師の有無の影響についてFisherの正確確率検定を行った。なお、有意水準は0.05とした。
【結果】
かかりつけ薬剤師を持つ患者(1)総数は481名、持たない患者(2)総数は1,915名であった。平均患者年齢と平均処方薬剤数は、(1)は78.8±5.9歳と9.8±3.8剤、(2)は72.2±7.4歳と9.8±5.4剤であった。減薬提案を行った事例は37件あり、(1)の25件は(2)の12件を有意に上回る結果となった(p<0.05)。減薬提案理由としては症状改善を理由とする事例が最も多く、(1)は13件、(2)は7件で、服薬状況不良・副作用・採血結果を減薬提案理由とする事例もあったが、いずれも有意差は確認できなかった(p>0.05)。提案した薬剤が処方中止・減量となった事例は(1)は15件、(2)は6件で有意差は認められなかった(p>0.05)。
【考察】
今回の調査により、減薬理由や減薬に至る件数への影響は確認できなかったが、かかりつけ薬剤師を持つ患者の方が減薬提案につながる可能性が高いことが示唆された。したがって、かかりつけ薬剤師として患者に関わることで、積極的なポリファーマシー対策に寄与できる可能性があると考える。