[P-027-C] かかりつけ薬剤師による健康被害防止症例報告
【目的】
医薬分業の進展等により、薬剤師及び薬局を取り巻く環境は大きく変化し、より対人業務の強化が求められている。その一つであるかかりつけ薬剤師は、薬局薬剤師として重視すべき取組の一つである。
ウエルシア薬局大和高田大中東店では、かかりつけ薬剤師への取り組みに昨年より積極的に取り組んでいる。今回は、患者背景に基づき、健康被害等防止できた症例について報告する。
【症例】
トレーシングレポートを用いて医師と情報共有した結果、タモキシフェンⓇとパロキセチンⓇの併用解消について、症例の概要を次に示す。
40代女性、精神科でパロキセチンⓇ継続服用中であった患者が、他病院外科にて乳がんの手術を行った。乳がんの術後からタモキシフェンⓇが追加処方された。精神科からはパロキセチンⓇの他、レキソタンⓇ、デエビゴⓇが処方されていた。
タモキシフェンⓇはパロキセチンⓇとの併用により効果減弱が予測される。精神科の医師にタモキシフェンⓇが開始になったこと、相互作用によりタモキシフェンの作用減弱の可能性があるため、パロキセチンⓇをCYP2D6阻害作用の少ないSSRI(エスシタロプラムⓇまたはセルトラリンⓇ等)へ代替できないかとトレーシングレポートにて提案したが、吐き気の副作用のためパロキセチンⓇを患者が自己調整し週1回程度しか服用していなかったことも伝えた結果、一度パロキセチンⓇを削除して様子をみることとなった。その後パロキセチンを削除して経過を観察しているが現在のところ精神症状は安定している。
【考察】
タモキシフェンⓇの効果が減弱すると、乳がん再発リスクが高まることからCYPを介したパロキセチンⓇとの相互作用による問題を見つけられたことは重要なことであったと考えられる。この患者は複数医療機関を受診しており、かかりつけ薬剤師による薬剤一元管理が、患者様の治療に貢献できた一例であったと考えられる。
医薬分業の進展等により、薬剤師及び薬局を取り巻く環境は大きく変化し、より対人業務の強化が求められている。その一つであるかかりつけ薬剤師は、薬局薬剤師として重視すべき取組の一つである。
ウエルシア薬局大和高田大中東店では、かかりつけ薬剤師への取り組みに昨年より積極的に取り組んでいる。今回は、患者背景に基づき、健康被害等防止できた症例について報告する。
【症例】
トレーシングレポートを用いて医師と情報共有した結果、タモキシフェンⓇとパロキセチンⓇの併用解消について、症例の概要を次に示す。
40代女性、精神科でパロキセチンⓇ継続服用中であった患者が、他病院外科にて乳がんの手術を行った。乳がんの術後からタモキシフェンⓇが追加処方された。精神科からはパロキセチンⓇの他、レキソタンⓇ、デエビゴⓇが処方されていた。
タモキシフェンⓇはパロキセチンⓇとの併用により効果減弱が予測される。精神科の医師にタモキシフェンⓇが開始になったこと、相互作用によりタモキシフェンの作用減弱の可能性があるため、パロキセチンⓇをCYP2D6阻害作用の少ないSSRI(エスシタロプラムⓇまたはセルトラリンⓇ等)へ代替できないかとトレーシングレポートにて提案したが、吐き気の副作用のためパロキセチンⓇを患者が自己調整し週1回程度しか服用していなかったことも伝えた結果、一度パロキセチンⓇを削除して様子をみることとなった。その後パロキセチンを削除して経過を観察しているが現在のところ精神症状は安定している。
【考察】
タモキシフェンⓇの効果が減弱すると、乳がん再発リスクが高まることからCYPを介したパロキセチンⓇとの相互作用による問題を見つけられたことは重要なことであったと考えられる。この患者は複数医療機関を受診しており、かかりつけ薬剤師による薬剤一元管理が、患者様の治療に貢献できた一例であったと考えられる。