[P-030-C] 新規処方患者に対する電話を用いた薬学的指導の必要性の評価
【目的】
改正薬機法により調剤後のフォローアップがより重要視されることを受け、服薬指導後の電話を用いた薬学的管理が、どのような患者に必要とされるか把握することを本研究の目的とする。本研究は2020年度より継続して実施しており、初年度は2店舗でテレフォンフォローアップ(以下、TFとする)を行ったが、今回はTFの必要性をより深く評価するため調査対象店舗を拡大して行う。
【方法】
2021年7月1日~9月1日の期間に、当社調剤7店舗(愛媛6、香川1)において、新規・追加で薬剤が処方された患者(規格変更や用量変更は対象外)を対象としてTF実施を患者に提案し、実施可能な患者に実施した。継続してフォローアップが必要と判断した患者にはTF後の経過をさらに追跡した。
【結果】
109件の新規処方に対し、TF実施は29件(27%)であり、その内訳は内服薬19件(66%)、外用薬10件(34%)【貼付剤4件、点眼薬3件、吸入薬2件、注射剤1件】であった。ハイリスク薬に対するTF実施は13件中5件(38%)であった。一方で、ハイリスク薬や吸入薬が処方されている患者でも、TFを希望しないと回答した事例が8件(52%)あった。TFを実施した結果、コンプライアンス不良のために医師への情報提供が必要となった事例が1件あり、服薬状況不良に早期に対応することができた。TF実施不可80件の内、10件は「日中は電話に出られない」という理由だった。
【考察】
本研究で薬剤の種類に関わらずTFを希望する患者が多く存在したことから、TFの必要性を検討するにあたっては、薬剤ベースではなく、患者個々の理解度や生活環境等の情報を多角的に収集し、判断する必要があると考察した。また、TFで収集した服薬状況や副作用等の情報を基に、適時に医師へ情報提供を行うことで患者のQOL向上に寄与できると感じた。TF対応困難な場合は、電話以外のメール等の非同期コミュニケーションツールを使用することで、投薬後フォローアップを行える可能性がある。
改正薬機法により調剤後のフォローアップがより重要視されることを受け、服薬指導後の電話を用いた薬学的管理が、どのような患者に必要とされるか把握することを本研究の目的とする。本研究は2020年度より継続して実施しており、初年度は2店舗でテレフォンフォローアップ(以下、TFとする)を行ったが、今回はTFの必要性をより深く評価するため調査対象店舗を拡大して行う。
【方法】
2021年7月1日~9月1日の期間に、当社調剤7店舗(愛媛6、香川1)において、新規・追加で薬剤が処方された患者(規格変更や用量変更は対象外)を対象としてTF実施を患者に提案し、実施可能な患者に実施した。継続してフォローアップが必要と判断した患者にはTF後の経過をさらに追跡した。
【結果】
109件の新規処方に対し、TF実施は29件(27%)であり、その内訳は内服薬19件(66%)、外用薬10件(34%)【貼付剤4件、点眼薬3件、吸入薬2件、注射剤1件】であった。ハイリスク薬に対するTF実施は13件中5件(38%)であった。一方で、ハイリスク薬や吸入薬が処方されている患者でも、TFを希望しないと回答した事例が8件(52%)あった。TFを実施した結果、コンプライアンス不良のために医師への情報提供が必要となった事例が1件あり、服薬状況不良に早期に対応することができた。TF実施不可80件の内、10件は「日中は電話に出られない」という理由だった。
【考察】
本研究で薬剤の種類に関わらずTFを希望する患者が多く存在したことから、TFの必要性を検討するにあたっては、薬剤ベースではなく、患者個々の理解度や生活環境等の情報を多角的に収集し、判断する必要があると考察した。また、TFで収集した服薬状況や副作用等の情報を基に、適時に医師へ情報提供を行うことで患者のQOL向上に寄与できると感じた。TF対応困難な場合は、電話以外のメール等の非同期コミュニケーションツールを使用することで、投薬後フォローアップを行える可能性がある。