第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-056-B] 服薬フォローによって外来化学療法患者の治療継続に貢献した一症例

南 明里1, 山里 修子1, 原 明子1, 櫛田 真由1, 金子 武史2, 塚本 浩平2, 伊藤 由紀2 (1.(株)スギヤマ薬品 高見店, 2.(株)スギヤマ薬品 薬事本部)

【目的】
近年、近隣の基幹病院の外来化学療法実施患者はレジメンや副作用のGradeが記載された情報共有用紙を持参するようになり、治療内容や有害事象の発現状況の情報共有が可能になった。今回、その情報に基づき電話で服薬フォローを行い、病院薬剤師と連携し継続的な介入を行ったことで患者の治療継続に貢献できた事例を報告する。
【症例】
70代女性、直腸癌の既往、リンパ節転移あり、Pmab+mFOLFOX6療法が開始。2サイクル目から外来治療となり、薬局としての介入が始まった。情報共有用紙に基づき、化学療法実施一週間後に電話で服薬フォローを実施した。2サイクル目の服薬フォローで、手指の痺れ(Grade1)、皮膚障害(Grade1)により、薬をシートから取り出すことが困難と訴えがあった。情報共有用紙で一包化と軟膏の処方追加の提案を行ったところ、3サイクル目には、一包化指示が追加され、皮膚科受診し外用薬が追加された。5サイクル目の服薬フォローで、保湿剤の処方量不足が原因で、全身の皮膚の乾燥(Grade2)の訴えがあったため、保湿剤の処方量増加、また広範囲に使用可能なスプレータイプの処方提案を行ったところ処方追加となった。6サイクル目の服薬フォローで全身の皮膚の乾燥(Grade1)の改善を確認。その後も化学療法は継続できている。
【考察】
今回の症例では、聞き取った情報から一包化、保湿剤の処方量増加と症状にあった剤形への変更に繋がった事例である。患者状態が詳しく記載してある情報共有用紙があることで、病院薬剤師と連携がとりやすくなり、副作用の確認も症状を絞って聞き取ることができるようになった。化学療法実施患者は副作用による身体的なつらさや不安が大きく、それが原因で治療中断になるケースも少なくない。そこで薬局薬剤師が継続的に服薬フォローすることにより、患者の不安を取り除き、今回の症例のように副作用の早期発見、早期介入で治療継続に貢献できると考えられる。