[P-108-C] 当薬局における解熱鎮痛剤処方頻度のコロナ禍による影響と併用薬の比較解析
【目的】
コロナ感染やワクチン接種によって解熱鎮痛剤の処方頻度は大きく変化し、アセトアミノフェンの供給不足が発生した。コロナ禍の解熱鎮痛剤の処方頻度への影響および併用処方薬の違いの解析は今後の新興感染症における対策として重要な指標となると考えられる。
【方法】
当薬局処方の処方データをコロナ禍前(2017年11月~2020年1月:処方件数13538件)、コロナ禍後(2020年2月~2021年9月:処方件数10566件)のNSAIDs内服薬([前、後件数割合]:ロキソプロフェンNa水和物[11.3%、8.9%]・セレコキシブ[3.9%、3.3%]・ジクロフェナク[1.3%、0.6%])とアセトアミノフェン[5.0%、7.0%]、の月別処方頻度および併用薬の違いを比較解析した。
【結果】
総合感冒が増加する冬期に解熱鎮痛剤の処方頻度が高い季節性を示し、ロキソプロフェンNa水和物よりアセトアミノフェンの処方頻度が高く、アセトアミノフェンとオセルタミビルリン酸塩との併用率は他のNSAIDsと比べて有意に高かった(p<0.001)。コロナ禍後処方では、アセトアミノフェンは増加し、NSAIDs内服処方は減少したが、2021年6月以降は季節性に反して、解熱鎮痛剤の処方頻度が上昇していた。レバミピドの併用率はセレコキシブよりロキソプロフェンNa水和物の方が有意に高かった(p=0.005)。骨粗鬆症治療薬の併用率はNSAIDs内服薬と比較して、アセトアミノフェンは有意に低いことが示された。(p<0.001)
【考察】
アセトアミノフェン処方頻度が冬期に高いことは、インフルエンザの解熱剤としてNSAIDsはインフルエンザ脳症の危険性があり推奨されないことが反映されており、コロナ禍後では、コロナ感染およびコロナワクチン接種と共に、発熱等の対処として、解熱鎮痛剤特にアセトアミノフェンの需要が高まったことが示された。また、レバミピドの併用率についてはCOX2選択性が反映した結果を示していた。整形領域ではNSAIDsが汎用されていることが示唆された。
コロナ感染やワクチン接種によって解熱鎮痛剤の処方頻度は大きく変化し、アセトアミノフェンの供給不足が発生した。コロナ禍の解熱鎮痛剤の処方頻度への影響および併用処方薬の違いの解析は今後の新興感染症における対策として重要な指標となると考えられる。
【方法】
当薬局処方の処方データをコロナ禍前(2017年11月~2020年1月:処方件数13538件)、コロナ禍後(2020年2月~2021年9月:処方件数10566件)のNSAIDs内服薬([前、後件数割合]:ロキソプロフェンNa水和物[11.3%、8.9%]・セレコキシブ[3.9%、3.3%]・ジクロフェナク[1.3%、0.6%])とアセトアミノフェン[5.0%、7.0%]、の月別処方頻度および併用薬の違いを比較解析した。
【結果】
総合感冒が増加する冬期に解熱鎮痛剤の処方頻度が高い季節性を示し、ロキソプロフェンNa水和物よりアセトアミノフェンの処方頻度が高く、アセトアミノフェンとオセルタミビルリン酸塩との併用率は他のNSAIDsと比べて有意に高かった(p<0.001)。コロナ禍後処方では、アセトアミノフェンは増加し、NSAIDs内服処方は減少したが、2021年6月以降は季節性に反して、解熱鎮痛剤の処方頻度が上昇していた。レバミピドの併用率はセレコキシブよりロキソプロフェンNa水和物の方が有意に高かった(p=0.005)。骨粗鬆症治療薬の併用率はNSAIDs内服薬と比較して、アセトアミノフェンは有意に低いことが示された。(p<0.001)
【考察】
アセトアミノフェン処方頻度が冬期に高いことは、インフルエンザの解熱剤としてNSAIDsはインフルエンザ脳症の危険性があり推奨されないことが反映されており、コロナ禍後では、コロナ感染およびコロナワクチン接種と共に、発熱等の対処として、解熱鎮痛剤特にアセトアミノフェンの需要が高まったことが示された。また、レバミピドの併用率についてはCOX2選択性が反映した結果を示していた。整形領域ではNSAIDsが汎用されていることが示唆された。