一般演題（ポスター）Bグループ

[P-146-B] サービス担当者会議への薬局薬剤師の参加実態とケアマネージャーが薬剤師に求めることの調査研究

^○阿部 麻友子, 鈴木 美保 (（株）なの花東日本 なの花薬局 梅島店)

【目的】
保険薬局の在宅医療の参画で他職種との情報共有の強化及び連携体制の構築が必要な中、ケアマネジャー（以下、CM）からは薬剤師のサービス担当者会議（以下、会議）への参加率の低さが指摘されているとの報告がある。そこで、多職種連携と在宅医療の質向上の為、薬剤師の会議への参加実態及びCMが薬剤師に求めることを明らかすることを目的とした。
【方法】
弊社で2022年に在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定した薬剤師106名及び足立区内の居宅介護支援事務所のCM116名を対象に、2023年3月1日から4月30日にそれぞれ無記名式アンケートを実施した。薬剤師には2022年の会議参加の有無（選択）・参加経緯（自由記載）・不参加理由（選択・自由記載）、CMには薬剤師の会議参加の必要性（選択）・理由（自由記載）・意見（自由記載）を調査した。
【結果】
薬剤師49名、CM40名から回答を得た。薬剤師の会議参加率は47％であり、「自ら日程を確認した」「参加希望を示した」との意見があった。不参加理由は、「コロナ関連」43％、「開催案内なし」32％、「CMと連携なく参加の必要性なし」10％の順に多かった。CMは、薬剤師に会議へ参加して欲しいかの問で「そう思う」30％、「ややそう思う」45％と回答し、その理由は「薬学的観点の意見を聞きたい」33％、「患者状態の相談」「関係性の構築のため」28％の順に多かった。一方、「案内をしても参加がなかった」との意見もあった。
【考察】
薬剤師の会議参加率は半数以下であったが、参加意向を示す等積極的な薬剤師もいた。CMの７割以上が薬剤師の参加を希望し、患者状態・内服薬への薬学的意見の取得や連携として参加を求めていた。しかし開催案内がない、案内をしても参加がない等日頃の連携の希薄さが窺えた。薬剤師から他職種へのアプローチで積極的に会議へ参加し、多職種連携や薬学的観点による介入で患者を支えることで、在宅医療の質向上を目指したい。