第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:50 PM - 3:30 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-156-C] 28日間以上服用していた薬剤が中止に至った事例の内容分析

安彦 大路 ((株)アイセイ薬局 首都圏南支店)

【目的】
当薬局ではグループホームにて医療機関の訪問診療に薬剤師が同行し、医師、看護師、薬剤師、施設介護士、施設ケアマネージャーによるチーム医療を推進している。
患者が28日間以上服用していた薬剤が中止に至った事例についてどういう傾向があるか調査し、今後のポリファーマシー対策の方策について検討した。
【方法】
2022年3月1日から2023年2月28日までの1年間にて訪問診療に薬剤師が同行して28日間以上服用していた薬剤が中止に至った事例について、服用期間、中止薬剤の種類、中止理由、中止の提案者について集計した。
4つのグループホーム、対象の入居者35人に対して調査を実施した。
【結果】
期間中に35人中、28日間以上服用していた薬品が中止になった事例は54件(同一患者で複数件の場合あり)だった。
中止になった薬剤の薬効分類は利尿剤が6件、中枢神経用剤が6件、整腸剤が6件、精神神経用薬が5件、解熱鎮痛消炎剤が4件、漢方製剤が4件、下剤が3件、消化性潰瘍用剤が3件、以下その他の薬効分類の合計が17件だった。その他服用していた期間は28日以上56日未満は13件、56日以上180日未満は9件、180日以上365日未満は5件、1年以上は27件だった。
中止になった理由は症状の改善が26件、副作用が8件、検査値の改善が6件、食事量の低下が6件、以下その他の理由の合計が8件だった。
中止の提案者は訪問診療の医師が23件、薬局薬剤師が23件、施設介護士が4件、入院時の医療機関の担当医師が4件だった。
【考察】
中止になった薬効分類は利尿剤、中枢神経系用剤、精神神経用薬、解熱鎮痛消炎剤、整腸剤、下剤が多かったため、これらの薬剤の必要性は慎重に注視していきたい。
中止になった服用期間は最も長い期間が最も多かったため、長期間服用の薬剤でも必要性の確認が重要と思われる。
中止になった理由は症状の改善と副作用が多かったため、薬剤の効果と副作用の確認が重要と思われる。