第17回日本薬局学会学術総会

講演情報

一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Cグループ

2023年10月9日(月) 14:50 〜 15:30 ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-183-C] 青森県内の薬局栄養士活動の認知度とニーズの調査

壬生 美咲, 戸田 ちさと, 水野 芳宏, 鈴木 すみれ ((株)なの花東北 事業部)

【目的】
青森県のなの花薬局で薬局栄養相談を開始して3年半が経過した。毎月相談を実施する定期巡回店舗と予約が入った時にのみ実施の店舗があるが、予約数は増加傾向にはないのが現状だったため、認知度や患者のニーズと一致していない可能性が考えられた。栄養士や栄養相談の認知度と患者が求めていることを知ることでニーズや課題を把握し、今後の栄養相談に活かすことを目的とした。
【方法】
2023年5月8日~5月12日の5日間に、当社が運営する青森県内の14店舗で、来局患者対象の匿名式のアンケートを配布した。内容は、管理栄養士の在籍や無料栄養相談の認知度とその利用などについて調査した。
【結果】
回収率は12.3%(809件)、有効回答は760件だった。管理栄養士の在籍の認知度は16.4%で、薬局無料栄養相談の認知度は8.8%だった。薬局で栄養相談をしたいと思う人は38.8%だった。相談したい内容は「食事バランスについて」が最も多く、次いで「サプリメントや健康食品に関すること」が多かった。栄養相談をしたくないと答えた理由は「時間がない、予定が合わない」が最も多かった。
【考察】
栄養相談を希望する患者の数が4割近くもいることが分かった。しかし認知度は管理栄養士の在籍は2割弱、無料栄養相談は1割未満と低かったため課題であると考える。認知度を高めていくために薬局内での声掛けやポスター掲示、サイネージなどで栄養相談実施の周知を図る必要がある。相談したい患者の為に、ニーズが高い食事バランスやサプリメント、健康食品についての資料を充実させることも必要である。また、予定が合わないと回答した人のためにフリーの相談日やメールでの相談も受け付けていることも周知し、より多くの患者にサービス提供ができるよう店舗と協力して、患者の食事の悩みを解決していきたい。そして患者の満足度を高め、地域に根差した薬局として健康に寄与していきたい。