第17回日本薬局学会学術総会

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一般演題(ポスター)

一般演題(ポスター)Bグループ

Mon. Oct 9, 2023 2:00 PM - 2:40 PM ポスター会場 (2号館3階 会議室231/会議室232+233/会議室234)

[P-212-B] 小児科領域のアセトアミノフェンにおける年齢の剤形選択および併用薬の処方決定因子解析

近藤 由佳1, 吉田 哲也2, 船越 奏良1, 井上 知美1, 石渡 俊二1, 小竹 武1 (1.近畿大学薬学部, 2.(株)ライフサイズ あかり薬局)

【目的】
小児科領域でアセトアミノフェン(以下AcA)は主として解熱作用を目的に処方され、年齢および疾患によって、適した剤形や併用薬の対応が必要となる。そこで、本研究では、AcAの処方で選択される年齢に適した剤形および汎用併用薬における処方決定因子を解析した。
【方法】
主に小児科領域の処方箋を受け付ける調剤薬局の2015年5月から2022年8月までのレセプトデータ56409件から、AcAの10785件を抽出し、剤型、年齢を解析した。さらに、AcAと併用頻度の高い処方薬である抗インフルエンザウイルス薬4種5525件、抗菌薬6種3754件、トラネキサム酸(以下TAT)541件との3剤目の併用薬の頻度を比較解析した。
【結果・考察】
AcAの処方において、2~3歳で坐薬から細粒へ、8~9歳で細粒から錠剤へ剤形による処方割合が逆転した。剤形別に処方年齢が変化しており、年齢によっては患児の保護者に確認する必要が示唆された。
併用抗ウイルス薬4種の平均処方年齢は有意差(P<0.01)が示され、オセルタミビル4.6歳、他3剤は10歳以上であった。オセルタミビルは低年齢の処方が可能であるシロップ剤が上市されており、さらに鎮咳薬として、オセルタミビルではチペピジン、他の抗ウイルス薬3種ではデキストロメトルファンが汎用されていたことからも使用年齢の影響が示唆された。
併用抗菌薬のうち、ホスホマイシン(FOM)ではドンペリドン処方率が7.7%であり、他5剤と比べて5~7倍であり、FOM使用前後で比較して、有意に約9倍に増加していた(P<0.001)。FOMは呼吸器系感染の適応がなく、感染性腸炎や中耳炎などに汎用されるため、消化器症状である吐き気などの症状にドンペリドンの処方頻度が高いことが示された。
TATとの3剤目はセフジトレンピボキシル、セフカペンピボキシルなどの抗菌薬が多く使われていた。安全性を考慮してNSAIDsより抗炎症作用のないAcAが汎用されることから、補完として、TATが処方されていることが示唆された。