[SY12-2] 神奈川県薬剤師会における薬局プレアボイドの取り組み
神奈川県薬剤師会(以下、当会)では県内の薬局で発生した調剤事故をきっかけとして2001年にリスクマネジメント委員会を設置し、当初は調剤過誤を防止し患者の安全と会員を守るための組織的な取り組みを主な活動としており調剤事故防止のため県内各地域へのリスクマネジャーの設置、顧問弁護士との契約、調剤事故防止・事故発生時対応マニュアルの発行、県下統一調剤事故防止研修会の開催、模擬調剤事故検討会の開催、偽造処方箋・多重受診対策など様々な取り組みを行ってきた。
薬剤師に求められる職能の変化などにより事業視点を変更し、薬学的視点に基づき患者の不利益を回避することは薬剤師の重要な役割であるという考えから2014年に薬局プレアボイド事例収集事業を開始した。当会では薬局プレアボイドを「薬歴やお薬手帳、複数枚の処方箋を同時に受け付ける『かかりつけ薬局』としての機能を活用して患者の不利益(副作用、相互作用、治療効果不十分等)を回避、軽減した事例」と定義し、単なる疑義照会ではなく処方箋以外の複数の情報源からの介入事例であることと規定している。当初はFAXのみで報告受付をしていたが2021年にプレアボイド報告システムを開発しWeb報告化を行い、報告がより簡便となり報告数が大幅に増加した。また臨床検査値が発端となった報告や介入後についてフォローアップを行うことができていた質の高いプレアボイド事例が多く報告された。
報告された事例の中から好事例を共有するために優秀事例賞として毎年2例を選定し表彰を行い、神奈川県病院薬剤師会と共催の「プレアボイド合同研修会」にて事例報告講演を行っている。また当会の会報誌「薬壺」にて毎号2例ずつ掲載し会員に対して啓発を行うほか、2021年には報告された事例を抜粋して編集した「薬局プレアボイド事例集-2020-」を発行し、ホームページ上で公開している。
薬剤師に求められる職能の変化などにより事業視点を変更し、薬学的視点に基づき患者の不利益を回避することは薬剤師の重要な役割であるという考えから2014年に薬局プレアボイド事例収集事業を開始した。当会では薬局プレアボイドを「薬歴やお薬手帳、複数枚の処方箋を同時に受け付ける『かかりつけ薬局』としての機能を活用して患者の不利益(副作用、相互作用、治療効果不十分等)を回避、軽減した事例」と定義し、単なる疑義照会ではなく処方箋以外の複数の情報源からの介入事例であることと規定している。当初はFAXのみで報告受付をしていたが2021年にプレアボイド報告システムを開発しWeb報告化を行い、報告がより簡便となり報告数が大幅に増加した。また臨床検査値が発端となった報告や介入後についてフォローアップを行うことができていた質の高いプレアボイド事例が多く報告された。
報告された事例の中から好事例を共有するために優秀事例賞として毎年2例を選定し表彰を行い、神奈川県病院薬剤師会と共催の「プレアボイド合同研修会」にて事例報告講演を行っている。また当会の会報誌「薬壺」にて毎号2例ずつ掲載し会員に対して啓発を行うほか、2021年には報告された事例を抜粋して編集した「薬局プレアボイド事例集-2020-」を発行し、ホームページ上で公開している。