第18回日本薬局学会学術総会

講演情報

シンポジウム

シンポジウム9
「患者主体の薬剤師職能のエビデンス構築に向けて~True endpointは患者の笑顔~」

2024年11月3日(日) 09:00 〜 10:30 第2会場 (5階 503)

座長兼オーガナイザー:益山 光一(東京薬科大学薬学部 医療薬物薬学科 社会薬学教育センター 薬事関係法規研究室 教授) 原 和夫(株式会社わかば 学術部 部長)

[SY9-1] 患者主体の薬剤師職能のエビデンス構築に向けて、何から始めるべきか。

益山 光一 (東京薬科大学薬学部 医療薬物薬学科 社会薬学教育センター 薬事関係法規研究室 教授)

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 我が国では、世界に類をみないスピードでの少子高齢化、医薬品及び医療技術の高度化などが進み、その結果として、医療費は高騰して、医療関係者の人材不足等が発生し、医療制度や社会保障制度も短期間で変化してきている。このような課題は、我が国のみならず、世界の先進国において、大きな課題の1つであるといえる。
 他方、薬剤師に目を向けると、2006年薬学部6年制がスタートし、我が国の薬剤師数は、対人口当たり、世界で群を抜いて多い状況であるが、この20年弱、マンパワーを背景とした医療現場での活躍や研究、特に、患者主体の研究が薬学部で十分に実施されてきたのかと問われると、疑問に感じる点が多い。
 今回、薬局薬剤師の実施する研究とはどうあるべきかを考えるにあたって、私からは、シンポジウムの趣旨及び私のこれまでの厚生労働科学研究やAMED研究の実施で見えてきた「患者とのコミュニケーションの工夫で様々な情報が得られること」等を主体とした内容についてお話し、中井先生より国内外での制度変化や薬剤師の課題等、溝神先生から患者を主体としたポリファーマシーに関する研究等についてご講演をいただく予定である。その後、パネルディスカッションにて、我が国の医療関係の課題に関して、薬学部や薬剤師がどれだけ又はどのように貢献しているのか・していくべきか、さらには、そもそもの実施する研究の課題及びその解決方法等について議論できれば幸いである。