[1P-74] Characterization of thermal denatured food protein aggregates
タンパク質は重要な食品成分であるため食品分野におけるタンパク質の特性解析は重要な課題である。特にタンパク質の熱処理後の溶存状態の知見は、熱が係わる食品加工技術の開発に有効である。溶液Ｘ線散乱測定法は低分解能ではあるが溶液中のタンパク質の構造情報を得られる手法である。放射光技術の発展より比較的低濃度の試料に対して散乱測定が可能となりタンパク質のクロマトグラフィーの検出手段として溶液Ｘ線散乱測定を利用した研究に注目してきた。本研究ではモデル食品タンパク質として卵白アルブミンを対象とし、中性低イオン強度溶液の熱処理（80 ℃）後の可溶性分子の溶液Ｘ線散乱クロマトグラフィーによる特性解析について報告する。
溶液Ｘ線散乱測定装置は、高エネ機構PFBL10C（Ｘ線波長：0.1488 nm、試料検出器間距離：1.98 m）を利用した。得られた散乱データは、試料直前のイオンチェンバーの出力により入射Ｘ線強度の補正をした。鶏の腱から取り出したコラーゲン繊維束を標準物質として、検出器の単位チャネルを散乱ベクトル）qに変換した。
結果として、クロマトグラフィー分離直後の時分割散乱測定（３分毎）よりタンパク質溶出分子の散乱データを得ることができ、熱処理後の可溶性分子のサイズと分子量を計算した。可溶性分子は直鎖状の分子形状で表面構造は天然構造と相似的ななめらかさをもつ会合体であることが示唆された。
溶液Ｘ線散乱測定装置は、高エネ機構PFBL10C（Ｘ線波長：0.1488 nm、試料検出器間距離：1.98 m）を利用した。得られた散乱データは、試料直前のイオンチェンバーの出力により入射Ｘ線強度の補正をした。鶏の腱から取り出したコラーゲン繊維束を標準物質として、検出器の単位チャネルを散乱ベクトル）qに変換した。
結果として、クロマトグラフィー分離直後の時分割散乱測定（３分毎）よりタンパク質溶出分子の散乱データを得ることができ、熱処理後の可溶性分子のサイズと分子量を計算した。可溶性分子は直鎖状の分子形状で表面構造は天然構造と相似的ななめらかさをもつ会合体であることが示唆された。