[3P-32] Protein property prediction and developability assessment using pH-dependent conformational sampling
溶解性や凝集性などのタンパク質の物性は、バイオ医薬品のdevelopabilityの評価において重要な役割を果たしている。In silicoでこれらの物性値を正確に予測できれば、バイオ医薬品のバーチャルスクリーニングに大いに活用できると考えられる。タンパク質の物性値は単一の立体構造から予測することもできるが、より正確に予測するためには配座変化やそれに伴う表面特性の変化を考慮する必要がある。本発表では、統合計算化学システムMOEを利用したタンパク質の配座とプロトン化状態を同時にサンプリングする方法を提示し、サンプリングで得られた構造で平均化した等電点がその実験値を高精度に予測した結果、ならびにサンプリングで計算した重要な疎水性領域の面積の値と疎水性相互作用クロマトグラフィーの保持時間などの実験値が良い相関を示した結果 について発表する。さらに、計算で得られた残基の溶媒露出表面積などの物性値を用いて定量的構造物性相関モデルを構築し、タンパク質の化学修飾の受けやすさを予測した事例についても紹介する。