サイエンスキャッスル2018

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[WS107] 口頭発表 O-1〜O-4

2018年12月23日(日) 13:00 〜 14:00 口頭発表会場 (マリアンホール(講堂))

[O-4] アルゼンチンアリの誘導捕獲装置の実用化に向けて

藤本千夢1, 天野隼2, 増倉晃河1, 堀江瑠偉1, 生駒聖梨奈1, 安藤ジロヨシ1, 市原慶梧2 (1.岐阜県立八百津高等学校 自然科学部, 2.岐阜県立加茂高等学校 自然科学部)

キーワード:アルゼンチンアリ、合成道しるべフェロモン、誘導駆除装置、バイオレジスタンス、バイオミメティクス

<概要>
アルゼンチンアリの駆除にはベイト剤(毒餌)が多く用いられている。しかし、在来アリもこのベイト剤を食べるため、生態系への影響がある。さらに、アルゼンチンアリと在来アリが鬩ぎ合っているところではバイオレジスタンス(侵入初期の在来アリによる一定の防衛力)が失われ、外来生物が新たに侵入しやすい無防備な環境となる可能性がある。また、アリの行動には道しるべフェロモンが関わっていることが知られており、アルゼンチンアリは高濃度の合成道しるべフェロモンで忌避行動を取ることから、分布拡大を抑える手法も採られてきた。
<考察・展望>
アブラゼミの翅、クマゼミの翅、テフロンシートのどれもアルゼンチンアリが落ちることはほとんどなかった。これは、先行研究の論文とは違い、垂直ではなく斜めであるため、垂直に比べて登りやすいからだと考える。今年は昨年の装置の改良を行い、装置の実用化が見えてきた。だが、捕獲数を増やすためにはまだ明らかにしたいことがある。今年の反省を生かして装置を改良し、私たちで実際に使用していきたい。そして、そこから一般でも使用できるように改良し、バイオレジスタンスを活用できるようなアルゼンチンアリの駆除を研究していきたい。