[P-106] 酸化物高温超伝導体の短時間合成法の開発
Keywords:酸化物高温超伝導、イットリウム、過酸化バリウム
<概要>
2~3時間の実験講座で超伝導体を扱いたいと考え、イットリウム機酸化物高温超伝導体の短時間合成の研究に取り組んでいる。今回は、炭酸バリウムと過酸化バリウムとを用い,焼成温度である920℃を保持する時間を変化させた場合の合成の可否を,磁気浮上の有無と,二次コイルの誘導起電力の大きさの温度変化から調べた。結果は、過酸化バリウムでは920℃になった直後に自然冷却した試料で、また、炭酸バリウムでは920℃を2時間保持した試料での合成が確認できた。
2~3時間の実験講座で超伝導体を扱いたいと考え、イットリウム機酸化物高温超伝導体の短時間合成の研究に取り組んでいる。今回は、炭酸バリウムと過酸化バリウムとを用い,焼成温度である920℃を保持する時間を変化させた場合の合成の可否を,磁気浮上の有無と,二次コイルの誘導起電力の大きさの温度変化から調べた。結果は、過酸化バリウムでは920℃になった直後に自然冷却した試料で、また、炭酸バリウムでは920℃を2時間保持した試料での合成が確認できた。
<考察・展望>
磁気浮上においても、また二次コイルに生じる誘導起電力の変化においても、炭酸バリウムを用いた方が合成に時間がかかるのは、超伝導体には不必要な炭素原子を取り除くためであると考えられる。とすれば、ビスマス系など他の超伝導体においても酸化物のみを用いることで、より短時間での合成が可能であると考えられるので、是非確認してみたいと考えている。また、大型放射光施設では、高音域における瞬間的なX線回折の測定が可能であるので、それらを測定することで、まだよく分かっていない合成のメカニズムについて調べてみたいと考えている。
磁気浮上においても、また二次コイルに生じる誘導起電力の変化においても、炭酸バリウムを用いた方が合成に時間がかかるのは、超伝導体には不必要な炭素原子を取り除くためであると考えられる。とすれば、ビスマス系など他の超伝導体においても酸化物のみを用いることで、より短時間での合成が可能であると考えられるので、是非確認してみたいと考えている。また、大型放射光施設では、高音域における瞬間的なX線回折の測定が可能であるので、それらを測定することで、まだよく分かっていない合成のメカニズムについて調べてみたいと考えている。