SCIENCE CASTLE2018

Presentation information

関西大会 » ポスター発表・奇数

[WS103] ポスター発表 奇数

Sun. Dec 23, 2018 10:30 AM - 11:20 AM ポスター/ブースエリア (体育館)

[P-109] 備前焼における胡麻の生成過程について

柏谷啓太 (岡山県立玉野高等学校)

Keywords:備前焼、胡麻、緋襷

<概要>
昨年の発表に続き、胡麻の生成過程を調べるため、今回は、鉄分の含有量が異なる粘土4種類で胡麻のでき方を調べた。緋襷同様、鉄分の含有量による違いが生じるのではと仮説を立て、これまでと同様に粘土で作ったプレートの上に木炭を乗せ焼成した。結果は、下地や木炭の周りにできた緋襷の部分には明らかな発色の違いを確認できたが、胡麻の部分には差異が確認できなかった。このことから、胡麻は木炭や灰が溶融し、それが下地の粘土と反応すること無く再び凝固することによって発生することが分かった。
<考察・展望>
これらの結果から、胡麻は緋襷と異なり、炉内で焼けた灰が熱によって溶融し、冷却の際に下地である粘土と反応すること無く再結晶化することによって生じると考えられる。従って、今回はいずれも同じ備長炭を用いて調べたが、今後はプレートの上に乗せる木炭や灰の種類を変えることによって、黄色以外の発色が確認できるかどうか調べたいと考えている。