[C-3/4-32] 青色レーザ利用水中-水上間光無線給電の水の波の影響抑制
この講演は本会「学術奨励賞受賞候補者」の資格対象です。
キーワード:OWPT
水中環境は「最後のデジタルデバイド領域」と呼ばれる.これはバッテリーや配線では課題が多く,また,電波周波数帯は伝搬損失が大きく既存無線給電も利用困難なためである.そこで,水中伝搬損失の比較的小さい青,緑色の光を用いる光無線給電(OWPT)が有望である.ただし,水中OWPTの給電距離は数10 m程度までと想定され,応用が制限される.このため水中と空中の間で光ビームを行き来させる構成が魅力的である.これまで水の波を通したOWPTは,白色LEDによる水上から水中へのビーム伝搬実験のみであった.この検討から,水面の水の波はビームサイズを広げ,光強度面内分布を形成し,さらに水の波の時間的変動が課題となることを指摘した.今回,水中OWPTに有効な青色レーザビームを用いるとともに,水の波が全反射損失を生じる可能性のある水中から水上へビーム伝搬において,水の波の影響を抑制可能と考えられるフライアイレンズ受光モジュールを適用して実験的評価を行った.その結果,フライアイレンズ系の利用した水中-水上間光無線給電の太陽電池I-V特性の測定から,フライアイレンズ系は水の波の影響を抑制に効果的なことを確認した.
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