5:00 PM - 6:30 PM
[S24P-06] Rupture process of the 2019 Yamagata-oki earthquake estimated from strong motion and geodetic data
2019年6月18日に山形県沖でMJMA 6.7の地震が発生した.この地震では,新潟県村上市府屋で震度6強が観測され,新潟県と山形県で計33棟の住家が半壊するなどの被害が出た.本研究では,強震と測地データを用いたジョイントインバージョンによる震源過程解析を行った.
強震データはK-NET、KiK-net、気象庁の観測点より11点33成分を選択した.解析は0.05-0.4 Hzのバンドパスフィルターをかけた速度波形を用いた.測地データは国土地理院のGEONETより10点の水平成分を用いた.地震による変位はF3解を用い,950282を固定点とした後に地震前後2-6日間の平均位置の差を取ることにより推定した.インバージョン手法にはマルチタイムウィンドウ線形インバージョン法(Yoshida et al. 1996; Hikima and Koketsu, 2005)を用いた.強震波形の理論的グリーン関数はKohketsu (1985)の手法を用いて計算した.計算の際の速度構造モデルは,全国一次地下構造モデル(JIVSM)より各観測点の直下の1次元速度構造を抽出した構造を用いた.測地の理論的グリーン関数はZhu and Rivera (2002)の方法を用い,JIVSMよりYMT004の直下の構造を抽出して,すべての観測点に対して適用した.
断層モデルはHypoDD法(Waldhauser and Ellsworth, 2000)により再決定した震源分布および各機関で求められたメカニズム解を参考にし,長さ22km, 幅12km, 走向25度, 傾斜30度の面を仮定した.断層面は2km四方の小断層に分割した.小断層の震源時間関数はライズタイム0.75秒の箱型関数を5つ置くことで表現した.各小断層の第1タイムウィンドウのすべり開始時刻を決める破壊伝播速度は1.5-4.5 km/sで計算を行い,データの残差から1.9km/sとした.
解析の結果,震源から北側および西側にそれぞれ3.1mと2.2mのピークを持つ大すべり域が得られた.破壊はまず震源付近で始まり,北側と西側に破壊が伝播し,破壊継続時間は5~6秒程度となった.推定された地震モーメントは6.5×1018 Nm (Mw 6.5)となった.これはGCMT(6.7×1018 Nm)やJMACMT(6.4×1018 Nm)の推定値と整合的である.
強震データはK-NET、KiK-net、気象庁の観測点より11点33成分を選択した.解析は0.05-0.4 Hzのバンドパスフィルターをかけた速度波形を用いた.測地データは国土地理院のGEONETより10点の水平成分を用いた.地震による変位はF3解を用い,950282を固定点とした後に地震前後2-6日間の平均位置の差を取ることにより推定した.インバージョン手法にはマルチタイムウィンドウ線形インバージョン法(Yoshida et al. 1996; Hikima and Koketsu, 2005)を用いた.強震波形の理論的グリーン関数はKohketsu (1985)の手法を用いて計算した.計算の際の速度構造モデルは,全国一次地下構造モデル(JIVSM)より各観測点の直下の1次元速度構造を抽出した構造を用いた.測地の理論的グリーン関数はZhu and Rivera (2002)の方法を用い,JIVSMよりYMT004の直下の構造を抽出して,すべての観測点に対して適用した.
断層モデルはHypoDD法(Waldhauser and Ellsworth, 2000)により再決定した震源分布および各機関で求められたメカニズム解を参考にし,長さ22km, 幅12km, 走向25度, 傾斜30度の面を仮定した.断層面は2km四方の小断層に分割した.小断層の震源時間関数はライズタイム0.75秒の箱型関数を5つ置くことで表現した.各小断層の第1タイムウィンドウのすべり開始時刻を決める破壊伝播速度は1.5-4.5 km/sで計算を行い,データの残差から1.9km/sとした.
解析の結果,震源から北側および西側にそれぞれ3.1mと2.2mのピークを持つ大すべり域が得られた.破壊はまず震源付近で始まり,北側と西側に破壊が伝播し,破壊継続時間は5~6秒程度となった.推定された地震モーメントは6.5×1018 Nm (Mw 6.5)となった.これはGCMT(6.7×1018 Nm)やJMACMT(6.4×1018 Nm)の推定値と整合的である.