The 2022 SSJ Fall Meeting

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Poster session (3rd Day)

Regular session » S09. Statistical seismology and underlying physical processes

[S09P] AM-P

Wed. Oct 26, 2022 9:30 AM - 12:00 PM ROOM P-1 (10th floor (Conference Room 1010-1070))

9:30 AM - 12:00 PM

[S09P-12] Observation of shallow slow earthquake activity from December 2020 southeast off the Kii Peninsula using dense ocean bottom seismometer array.

*Motoki Negishi1, Kazushige Obara1, Shunsuke Takemura1, Takeshi Akuhara1, Yusuke Yamashita2, Sugioka Hiroko3, Masanao Shinohara1 (1. ERI,Univ. of Tokyo , 2. DPRI, Kyoto Univ., 3. Kobe Univ.)

紀伊半島南東沖の南海トラフ近傍のプレート境界浅部において、2020年12月から2021年1月まで浅部スロー地震が発生した。F-netやDONETなどの定常観測網により微動や超低周波地震が観測され、震源域の移動現象などの活動様式に関する研究が進んでいる(例えば、Ogiso & Tamaribuchi 2022; Takemura et al., 2022)。本研究では、この浅部スロー地震活動の特徴を詳細に把握することを目的とし、稠密海底地震計アレイで観測されたスロー地震波形の特徴を調査した。 研究に用いた海底地震計アレイは、15台の固有周波数1Hzの3成分地震計から構成され、2019年9月20日から2021年6月1日の期間中、DONET1とDONET2の間に設置された。その中には、5台の地震計を観測点間隔約1㎞で配置した十字型アレイが2セット含まれている。2020年12月1日から2021年1 月31日までの2ヶ月間について上下動成分の観測データを、超低周波地震 のシグナルが見られる0.05-0.10 Hz及び0.10-0.15 Hz(Tonegawa et al.,2020)の2つの低周波数帯と、微動のシグナルが顕著に見られる2-8 Hzの高周波数帯でプロットし、比較した。まずは、エピソードのうち活動域の拡大時期に相当する2020年12月12日について着目し、浅部スロー地震波形を周波数帯毎に比較した。 その結果、波形の高周波数帯に約120個の微動シグナルが確認された。また、そのうち2割ほど0.10-0.15 Hz帯のシグナルが同期しており、さらにその半分が0.05-0.10 Hz帯のシグナルも同期していることを確認した。 これらの時間的同期は、微動と超低周波地震が2020年12月12日のエピソード中に同期して発生したことを示唆し、海底地震計アレイにより広い帯域でスロー地震現象を確認できた。