日本地震学会2022年度秋季大会

講演情報

D会場

一般セッション » S11. 地震に伴う諸現象

[S11] AM-2

2022年10月24日(月) 10:30 〜 11:00 D会場 (5階(520研修室))

座長:青地 秀雄(フランス国地質調査所)

10:45 〜 11:00

[S11-02] 能登半島群発地震の震源域近傍におけるSQUIDを用いた高感度磁場計測

*河合 淳1、河端 美樹1、宮本 政和1 (1. 金沢工業大学先端電子技術応用研究所)

2021年の夏頃より能登半島先端部の地域を震源とする群発地震が続いており2022年8月現在も収束する気配は見られていない。2022年の6月19日にはM5.4の地震が発生し、珠洲市を中心に被害をもたらした。専門家によれば地下に存在する流体が地震活動に関係しているとの指摘があり、引き続き調査がなされているようである。

当研究所では3軸SQUID(超伝導量子干渉素子)磁力計を用いて、超低周波帯域における自然電磁波の高感度観測を行なっている。2022年の5月から、能登半島での群発地震活動に関連する磁気信号の検出を目的として、震源領域近傍にSQUID磁力計を設置し観測を続けている。SQUID磁力計の設置場所は珠洲市唐笠町で、震源領域の少し南側になる。また参照用として、輪島市門前町にもSQUID磁力計を設置し両者の検出信号の比較も行えるようにした。SQUID磁力計の磁場分解能は25〜30fT/√Hzで、データ収録のサンプリング周波数は200Hz、観測信号はテレメトリによって転送されている。

今回、観測状況の紹介をするとともに、観測期間中に起こった地震と磁気信号の関係を議論したい。当方は地震の専門家ではないため、観測手法も含め、観測信号の解析・解釈などについての助言を求められたら大いに幸いである。