The 2022 SSJ Fall Meeting

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Room B

Special session » S21. Advancing Seismology with AI

[S21] AM-1

Tue. Oct 25, 2022 10:00 AM - 11:30 AM ROOM B (4th floor (Large Conference Room))

chairperson:Hisahiko Kubo(NIED), Makoto Naoi(DPRI, Kyoto Univ.), Tomohisa OKAZAKI(RIKEN AIP)

11:00 AM - 11:15 AM

[S21-05] Study on prediction of pseudo velocity response spectrum by machine learning
-Part1 Response spectrum simulation for crustal earthquake in Kinki district, Japan-

*Hidenori KAWABE1, Tianzeng WEI1, Kai TERAZONO1 (1. Osaka University)

1. はじめに
 1995年の兵庫県南部地震以降、強震観測網の整備が進み、強震記録の数が大幅に増えている。膨大な強震観記録を用い精度の高い地震動予測を行う方法として、近年、機械学習が注目されている。大規模な地震の際に構造物の被害を軽減するためには、構造物の建設地点において精度の高い地震動予測が必要である。そこで、本研究では耐震設計を行う際に一つの指標として用いる擬似速度応答スペクトルを対象として、機械学習を用いた予測モデルの構築を目指す。その1(本稿)では、近畿地方の地殻内地震について、対象地域の全ての観測点を対象として予測モデルを構築を目指す。その2では、九州地方と対象として2016年熊本地震の記録を用い、観測地点ごとの最適な予測モデルについて検討する。その3では、東日本を対象として、地殻内地震の予測モデルについて検討する。
2. 検討対象地震及び観測記録
 検討対象の地震は、1997年1月から2021年11月までに近畿地方で発生したMj4以上の地殻内地震とする。具体的には、東経134度から137度、北緯33度から36度、深さ20km以浅で発生した地震を対象とする。観測記録は、防災科学技術研究所のK-NET及びKiK-netの地表の記録を用いる。なお、P波の立ち上がりが記録されていない波形及びSN比が悪い波形は除外する。結果として、98の地震に対して、計5580個の観測記録を選定した。
3. 解析の概要及び解析結果
 予測の対象は水平2成分の減衰5%の擬似速度応答スペクトルとする。本検討では、擬似速度応答スペクトルの予測対象周期は0.25秒から10秒までとし、周期間隔は周期0.25秒とする。ここでは、機械学習のアルゴリズムのうち、深層学習とXGBoostを用いて目的変数とする周期毎の擬似速度応答スペクトルの値の最適な予測モデルの作成を目指す。両手法の周期毎の予測精度を比較し、精度がより高い手法を用いて近畿地方の擬似速度応答スペクトルの予測モデルを構築する。震源の位置及びマグニチュード、震源のメカニズム解、観測点の位置、観測点の地下構造などの情報を組み合わせて複数の入力変数の組み合わせを設定する。一例として、深層学習とXGBoostを用いて計算した観測点ごとの周期0.5秒の擬似速度応答スペクトルと観測記録から計算した擬似速度応答スペクトルの比較を図1に示す。なお、この図の計算では、入力変数(特徴量)を震央距離、方位角、Mj、震源深さ、AVS30、地震基盤深さとしたときの結果である。この図から、XGBoostを用いたほうが、観測記録の再現精度がよいことがわかる。本発表ではこれらの検討結果と最適な予測モデルについて紹介する。
謝辞:本研究では、気象庁および防災科学技術研究所のF-netの震源情報、K-NETおよびKiK-netの地震記録、ならびにJ-SHISの地下構造モデルを使用させて頂きました。ここに記して感謝いたします。