The 2022 SSJ Fall Meeting

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Poster session (3rd Day)

Special session » S23. Deepening seismic data analysis and modeling based on Bayesian statistics

[S23P] PM-P

Wed. Oct 26, 2022 1:30 PM - 4:00 PM ROOM P-3 (10th floor (Conference Room 1010-1070))

1:30 PM - 4:00 PM

[S23P-01] Minimum information dependence modeling for analyzing the dependence in mixed-domain data: Application to the dependence analysis of focal mechanisms and depths

*Keisuke YANO1, Tomonari Sei2 (1. The Institute of Statistical Mathematics, 2. Univ. of Tokyo)

地震学にはカテゴリーデータ・正値データ・角度データなど多種多様な形式のデータが存在する。本研究ではこれらの多種多様な形式のデータ間の依存関係を調べる統計モデル及び依存関係の推定法を提案する。提案手法のデモンストレーションとして、2021年の気象庁CMT解リストを用いて日本全土の初動発震機構解と深さの依存関係の解析事例を紹介する。

本研究では変数間の依存関係を表すパラメータと周辺分布を規定するパラメータを持つ最小情報従属モデルを提案する。このモデルのパラメータをデータから推定することによって、各変数間にどのような依存関係があるか、どのくらいの依存関係があるか、ということを定量的に評価することができる。しかしながら、尤度には複雑な項が含まれており、最尤推定することは非常に難しい。そこで、本研究では、尤度計算を必要としない依存関係のパラメータの推定法を提案する。提案する推定法は、周辺分布を規定するパラメータを用いず行うことができ、さらに最尤法と漸近的に同等である。

最小情報従属モデルを用いて、メカニズム解と震源の深さの依存関係を解析する。この適用では、2021年の気象庁CMT解リストに掲載されている158個の地震を用いた。震源の深さごとの震源球を図1(a)に表示している。この図から、メカニズム解と震源の深さの依存関係が定性的に確認される。そこで、最小情報従属モデルを用いて両者の依存関係の定量的な評価を試みる。まず、P軸とT軸を三次元空間上の直交枠(直交する二つの軸)と捉える。すなわち、P軸とT軸のペアはシュティーフェル多様体の要素であるとする。震源の深さは実数値と捉える。次に、P軸とT軸と震源の深さに対する最小情報従属モデルを考える。このモデルはP軸と深さの依存関係を表す未知の3×3の行列パラメータA・T軸と深さの依存関係を表す未知の3×3の行列パラメータBをもつ。A=B=0を仮説検定することでメカニズム解と震源の深さの独立性の検定を行うことができる。さらに、Aを固有値分解し、その固有ベクトルを求めることによって、P軸と深さとの依存関係が最も大きくなるあるいは最も小さくなる方向を同定することができる。Bを固有値分解することによって同様の解析をT軸に関しても行うことができる。まず、A=B=0を帰無仮説とする仮説検定のp-値は0.02となった。次に、データから推定されたP軸と深さの依存関係パラメータの固有ベクトルを図1(b)に示す。ここでは、Aを第2固有値が0になるように変換し、第1固有ベクトル(固有値が正の方向)及び第3固有ベクトル(固有値が負の方向)を示している。赤色の軸は推定第1固有ベクトルであり、周囲の黄色の軸はそのばらつきを表す。黒色の軸は推定第3固有ベクトルであり、周囲の緑色の軸はそのばらつきを表す。P軸データの第1固有ベクトル方向成分の大きさと震源の深さの2次元ヒストグラムを図1(c)に示す。P軸データの第3固有ベクトル方向成分の大きさと深さデータの2次元ヒストグラムを図1(d)に示す。図1(c)のヒストグラムから、震源が深くなるとP軸の鉛直に近い成分が0に近い地震が少なくなることが見てとれる。