日本地震学会2023年度秋季大会

講演情報

ポスター会場(2日目)

一般セッション » S18. 地震教育・地震学史

[S18P] PM-P

2023年11月1日(水) 17:00 〜 18:30 P2会場 (F205・6側フォワイエ) (アネックスホール)

[S18P-01] 健康分野の行動変容アプローチを参考にした地震防災に関する取り組みの試行的体系整理

*福島 洋1、中鉢 奈津子1、栗山 進一1 (1. 東北大学災害科学国際研究所)

災害リスクに対する行動は命・財産・暮らしに直結するため、防災のためには、災害リスクに対する行動変容が重要である。健康分野においては、行動変容促進のための手法の確立やたばこ対策などへの実践の実績がある。健康と防災分野には、「個人や集団の行動変容をリスク減につなげられる可能性が高い」という共通点があり、従って、健康分野の行動変容促進のアプローチを援用して防災に関する多様な取り組みを体系的に整理することは、今後の課題抽出などに有効であると考えられる。本研究において、これまで行われている地震防災に関する取り組みをProchaskaの変容ステージモデル(無関心期、関心期、準備期、実行期、維持期)を用いて整理した結果、健康分野に比べ、実行期・維持期の個別支援が薄いことが示唆された。今後、変容ステージモデルを用いた体系整理の有効性の検証や、抽出された課題に対する健康分野を参考にした新たなアプローチの検討などを進めていくことが有効であると考えられる。