[S14P-04] A Study of Atomospheric Pressure Distribution Affecting Earthquake Occurrence in the Japanese Islands (the second report)
【背景】2023年の地震学会・ポスターで地震発生件数の年間推移(2000年以降の20年平均)は1~3月期の極小から7~9月期の極大となる変動傾向があり、この間の日本列島上の海面気圧分布標準偏差(20年平均値)と逆相関性のあることを報告した。
【目的】続報として日本列島付近の有感地震発生時の海面気圧分布標準偏差のヒストグラム分析を行い、地震発生時の海面気圧分布標準偏差について考察した。
【結果】気象庁HPによる日本全国151地点での海面気圧標準偏差のヒストグラムと震度1以上の有感地震発生時の海面気圧標準偏差ヒストグラムを比較した。図1は2004年1~3月期の海面気圧標準偏差ヒストグラムで、図2は同時期の震度1以上の有感地震発生時海面気圧標準偏差ヒストグラムである。有感地震発生時標準偏差6~10付近の分布は、海面気圧標準偏差のヒストグラムに対して度数が増加している傾向が見られる。そこで海面気圧標準偏差出現回数に対して、同じ標準偏差における有感地震発生回数の比を図3~6に示す。比較した期間は、大きな地震による影響が少ない2002~2010年、2015年、2017~2021年の15年間の平均値で、図3 1~3月期、図4 4~6月期、図5 7~9月期、図6 10~12月期の4期に分けて示した。 標準偏差0~10付近では夏期を除き、ほぼ一定値(0.2~0.3)であるが、標準偏差の数値が大きいところで地震回数が増える傾向があり、特に1~3月期が顕著であることが判明した。ただし、海面気圧測定値は時別測定値を基にしているため1時間毎の測定値であり、地震が同じ1時間以内に複数回発生している場合には地震回数をそのままカウントしている。
【考察】標準偏差分布による有感地震発生率を比較するために、ある標準偏差値での(地震発生回数/標準偏差出現回数)を3ヶ月間ごとに図示したのが図3~6である。全体に、気圧標準偏差の数値が大きなところで地震回数が増加する傾向が見られるが、1~3月期では明らかに標準偏差値の大きな所での地震発生率が増加していることが判明した。地震発生率が気圧配置の影響を受けていることが推定される。これは地震発生時の天気図から等圧線が南北に整列する冬型の気圧配置の影響により地震が発生する傾向があることが推定される。また、図5の夏期を除き、標準偏差が0~10付近では地震発生率が0.2~0.3程度で一定していることは地震発生率が気圧配置の影響を受けていないことが推定されるが、夏期の地震発生については更に分析が必要である。これらの結果は冬型や夏型など、地震の季節性を予感させる傾向である。さらに、気圧配置の変動は海面気圧測定値と測定位置の相関係数とその差分及び、海面気圧分布標準偏差の変動を合わせて評価することで、気圧変動の方向および変動速度や幅を示すことができる。これらと有感地震発生のタイミングをあわせて評価することで、有感地震発生と気圧変動の相関についても報告予定である。【結論】有感地震発生が気圧配置の影響を受けている可能性があることが示された。すなわち、地震発生のエネルギー源であるプレート運動は年間を通して一定であると考えられるため、地震発生回数の年間変動は外部要因が疑われるが、気圧変動はその第一要因である。また、海面気圧分布標準偏差のヒストグラム分析から有感地震発生時の気圧分布標準偏差が大きな数値側で地震発生率が増加していることが判明した。特に冬期間に顕著であることから西高東低で等圧線が南北に整列した気圧配置は、太平洋プレートの沈み込みによる海溝と平行に位置することとなり、地震現象への大きな影響が考えられる。また、海面気圧標準偏差と有感地震発生率の長期平均ヒストグラム分析から地震発生の季節性が推定される。日本列島付近では気圧配置は冬期と夏期で大きく変動することから、気圧配置変動の規模、方向、速度などの要因と有感地震の関連性なども興味深いテーマである。
【謝辞】気象庁HPより震源リスト、時別海面気圧などのデータ、天気図などのデータを基に検討しました。記して感謝いたします。
【目的】続報として日本列島付近の有感地震発生時の海面気圧分布標準偏差のヒストグラム分析を行い、地震発生時の海面気圧分布標準偏差について考察した。
【結果】気象庁HPによる日本全国151地点での海面気圧標準偏差のヒストグラムと震度1以上の有感地震発生時の海面気圧標準偏差ヒストグラムを比較した。図1は2004年1~3月期の海面気圧標準偏差ヒストグラムで、図2は同時期の震度1以上の有感地震発生時海面気圧標準偏差ヒストグラムである。有感地震発生時標準偏差6~10付近の分布は、海面気圧標準偏差のヒストグラムに対して度数が増加している傾向が見られる。そこで海面気圧標準偏差出現回数に対して、同じ標準偏差における有感地震発生回数の比を図3~6に示す。比較した期間は、大きな地震による影響が少ない2002~2010年、2015年、2017~2021年の15年間の平均値で、図3 1~3月期、図4 4~6月期、図5 7~9月期、図6 10~12月期の4期に分けて示した。 標準偏差0~10付近では夏期を除き、ほぼ一定値(0.2~0.3)であるが、標準偏差の数値が大きいところで地震回数が増える傾向があり、特に1~3月期が顕著であることが判明した。ただし、海面気圧測定値は時別測定値を基にしているため1時間毎の測定値であり、地震が同じ1時間以内に複数回発生している場合には地震回数をそのままカウントしている。
【考察】標準偏差分布による有感地震発生率を比較するために、ある標準偏差値での(地震発生回数/標準偏差出現回数)を3ヶ月間ごとに図示したのが図3~6である。全体に、気圧標準偏差の数値が大きなところで地震回数が増加する傾向が見られるが、1~3月期では明らかに標準偏差値の大きな所での地震発生率が増加していることが判明した。地震発生率が気圧配置の影響を受けていることが推定される。これは地震発生時の天気図から等圧線が南北に整列する冬型の気圧配置の影響により地震が発生する傾向があることが推定される。また、図5の夏期を除き、標準偏差が0~10付近では地震発生率が0.2~0.3程度で一定していることは地震発生率が気圧配置の影響を受けていないことが推定されるが、夏期の地震発生については更に分析が必要である。これらの結果は冬型や夏型など、地震の季節性を予感させる傾向である。さらに、気圧配置の変動は海面気圧測定値と測定位置の相関係数とその差分及び、海面気圧分布標準偏差の変動を合わせて評価することで、気圧変動の方向および変動速度や幅を示すことができる。これらと有感地震発生のタイミングをあわせて評価することで、有感地震発生と気圧変動の相関についても報告予定である。【結論】有感地震発生が気圧配置の影響を受けている可能性があることが示された。すなわち、地震発生のエネルギー源であるプレート運動は年間を通して一定であると考えられるため、地震発生回数の年間変動は外部要因が疑われるが、気圧変動はその第一要因である。また、海面気圧分布標準偏差のヒストグラム分析から有感地震発生時の気圧分布標準偏差が大きな数値側で地震発生率が増加していることが判明した。特に冬期間に顕著であることから西高東低で等圧線が南北に整列した気圧配置は、太平洋プレートの沈み込みによる海溝と平行に位置することとなり、地震現象への大きな影響が考えられる。また、海面気圧標準偏差と有感地震発生率の長期平均ヒストグラム分析から地震発生の季節性が推定される。日本列島付近では気圧配置は冬期と夏期で大きく変動することから、気圧配置変動の規模、方向、速度などの要因と有感地震の関連性なども興味深いテーマである。
【謝辞】気象庁HPより震源リスト、時別海面気圧などのデータ、天気図などのデータを基に検討しました。記して感謝いたします。