日本地震学会2024年度秋季大会

講演情報

ポスター会場(1日目)

緊急セッション » S23. 2024年8月8日 日向灘の地震とその影響

[S23P] PM-P

2024年10月21日(月) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (2階メインホール)

[S23P-10] 磁気嵐によって増幅された地磁気脈動と地殻放電による共振現象

*内野 公雄1 (1. himawarinowa.lab)

1,はじめに
連日のような太陽フレアの発生とその影響によると思われる猛暑の最中、いつものように「宇宙天気予報」の画像にマウスを走らせていた。何層もの平行に伸びる磁気嵐による定常波が現れていた。空を見上げると、いつ地震が発生してもおかしくない雲模様。「大きな地震が近い」と感じてEs層にチェックを入れていた。宮川観測所のデータに見たことがないような水平な弱い定常波が2本描き出されていた。
2,地球の何倍もの大きさの太陽フレアの放出する高エネルギーはジオスペースを暴れまくる。
a.地磁気圏内に到達した電波、X線、極端紫外線などの電磁波は、バンアレン外帯(プラス荷電粒子)、バンアレン内帯(マイナス荷電粒子)、電離層(プラズマ粒子、イオン粒子)、大気層(中性分子が主流、上部一部イオン化)へと到達し、各層を活性化する。⇨8月2日、4時55分UTに太陽面で4のLDE(継続時間の長い放射)フレア、4日10時時50分UTM1.9のLDEフレア、8月5日15時27分UTにX1.7の巨大フレアがそれぞれ連続的に発生する。尚、8月2日のフレアは同日の7時30分にデリンジャー現象(突発性電離層擾乱)を起こす。
b.高速プラズマ粒子の到来は地球磁力線を一段と活性化させて、磁気嵐を誘発する。⇨8月4日、3時UTに緩始型磁気嵐が発生し、地磁気水平成分最大変量約117nT、5日17時UTに終了する。8月5日午後から6日午後にかけてプロトン(10、50、100MeVproton)をGOES衛星が観測する。8月4日の午前から5日の午前にかけてのKインデックス4から5が6回出現、地磁気擾乱を示唆する。
c.イオノゾンデ観測で磁気嵐による地球磁力線の擾乱が観測される。⇨8月6日、9時30分UTに地磁気擾乱が始まる。
d.スポット的な磁気擾乱が観測される。⇨8月7日、宮川観測所のデータから、高さ170㎞付近に約17MHzから22MHzの振動数を持つスポット的な共振現象と思われる磁気擾乱が発生する。日向灘地震の発生場所付近の地殻プレートから放射された電場と上空の電離層を振動する地磁気脈動との共振による水平磁力線と考えられる。(地震発生36時間前)、同日6時30分に400㎞上空付近、800㎞付近にスポット的な約14MHz~22MHzの弱い磁気擾乱がみられる。
e.8月7日、4時UTに増幅された地磁気脈動と地殻から放電された電場とが、20MHz帯付近で高度300㎞、600㎞にスパイラル状態に共振し、弱い磁場を発生させている。14時間後に発生する地震の震源付近の上部と思われる。 f.同日10時30分、宮川観測所に近い上空に、8月5日から6日にかけて到来した荷電粒子プロトン(10、50、100MeV)がプラズマの運動エネルギーを大幅に加速させる。この高速プラズマが立体的に定常波を100㎞付近から900㎞付近までの電離層に何層もの定常波を形成している。平行平板コンデンサーの蓄電機能に近い。絶縁体としての大気は大きなエネルギーを蓄える。地磁気脈動や地殻はコンデンサーの上下平板としての役割を持つ。地殻の海洋型プレートの自由電子を増幅、放電させて、歪を開放する。8月8日7時43分UT、1の日向灘地震の発生である。
3,磁気嵐と巨大地震を結び付ける新しい手法としてを提案したい。地球も太陽の放射する波動エネルギーによって運動している。地球の自転は、ダイナミックな地磁気脈動を生み出す。そのダイナミックなエネルギーは巨大地震の源でもある。地磁気脈動の解明から地震予測の可能性を高めていきたい。参照資料 NICT-国立研究開発法人情報通信機構