Japan Association for Medical Informatics

[2-B-1-OP1-3] GPS連動リストバンド型心拍計 を用いたウォーキング負荷マップシステムの構築

中井 隆史1, 竹村 匡正1, 櫻井 理紗2, 松本 佳久1, 今津 貴史1, 大沢 勇統3, 大星 直樹3 (1.兵庫県立大学大学院 応用情報学研究科, 2.国立循環器病研究センター, 3.近畿大学大学院 総合理工学研究科)

【背景】生活習慣病の予防や年配者の健康維持にはウォーキングやランニングなどの運動を継続することが有効であると言われている。ウォーキングのモチベーション向上を目的に、我々はこれまで観光情報などの情報や現地の写真の地図上への提示や、競争を支援したりすることでウォーキングを促す研究を行ってきた。実際にウォーキングの経路を決める際には、年配者や生活習慣病予備軍など健康指導の主たる対象者にとって、どの程度体に負担がかかるかも重要な要素であると考えられる。しかし、ウォーキングコース以外では必ずしも整備された情報ではなく、単純な距離や高度差を除くと地図データからの生成も困難である。ウォーキング負荷情報を自宅や勤務先等の生活圏も含めて整備できれば日常的なウォーキングの支援になると考えられる。
一方、近年、心拍等のデータを日常的に取得できるリスト型心拍計が実用化されており、スマートフォンとの連携などによって全地球測位システム(GPS)による位置情報と共にウォーキングなどの運動中の心拍数や速度、時間などの情報を取得保存ができるようになっている。
【目的】本研究ではウォーキング支援として、ウォーキングの負荷を地図上に視覚的に表示することで、経路決定を支援することを目的とする。
【方法】リストバンド型計測機器であるFitbitを利用することでGPSによる位置情報と共にウォーキング中の心拍数等の情報を計測、保存する。さらに、本人の過去データや許諾を得た他の利用者のウォーキング経路上の交差点間などの区間毎での心拍数の上昇具合を集計し、ウォーキング負荷の強度としてOpen Street Map を使用した地図の道や歩道上に表示するシステムの構築を試みる。
【結果】本システムによって、日常生活圏も含めてウォーキングの負荷を視覚的に確認できるようになり、経路決定を支援することが可能になった。