[2-H-3-OP11-5] 塩基配列データの改ざんの可能性とその防止策
【目的】塩基配列データについての 解析の手法やツールの進歩により、より多くの情報が得られるようになったが、一方では、改ざんなどの不正をより高度にするリスクも高まったと考えられる。本研究では塩基配列データの意図的な改ざんの可能性とその防止について検討する。
【方法】塩基配列データについてのソフトウェアやデータ形式、公共データベースなどについての調査を行った。
【結果】NGSシミュレータと呼ばれるソフトウェアがあり、リアリティのある塩基配列データを合成することができることがわかった。特に遺伝子変異を指定して埋め込むなど高度なプログラミングができる機能を持つものがあり意図的な捏造が可能であることがわった。一方、塩基配列データに関するデータ形式やデータベースには改ざん防止などの対策がほとんど取られていないことがわかった。
【結論】改ざん防止のためには学術団体だけでなく機器メーカなどを含め 社会的な基盤整備が必要であることがわかった。手法としては医療情報の分野で既に確立した技術となっている電子署名が有効であると考えられる。また、一度改ざんされた塩基配列データが公共データベースに登録されると、そのデータは他の研究で再利用されるため汚染が拡大する可能性もあり、公共データベースの運営組織との国際的な取り組みも必要である。
【方法】塩基配列データについてのソフトウェアやデータ形式、公共データベースなどについての調査を行った。
【結果】NGSシミュレータと呼ばれるソフトウェアがあり、リアリティのある塩基配列データを合成することができることがわかった。特に遺伝子変異を指定して埋め込むなど高度なプログラミングができる機能を持つものがあり意図的な捏造が可能であることがわった。一方、塩基配列データに関するデータ形式やデータベースには改ざん防止などの対策がほとんど取られていないことがわかった。
【結論】改ざん防止のためには学術団体だけでなく機器メーカなどを含め 社会的な基盤整備が必要であることがわかった。手法としては医療情報の分野で既に確立した技術となっている電子署名が有効であると考えられる。また、一度改ざんされた塩基配列データが公共データベースに登録されると、そのデータは他の研究で再利用されるため汚染が拡大する可能性もあり、公共データベースの運営組織との国際的な取り組みも必要である。