[2-L-2-PP3-3] タイムスタディによる看護業務量調査
―ホスピスにおけるベッドサイド時間の実態―
(1) 背景と目的
日本看護協会の指針には「質の高い看護を行うために,看護職員が患者のベッドサイドでケアをする時間を多く生み出せるよう,業務の整理・改善を行う」と書かれており、看護師がベッドサイドにいる時間を明らかにすることは、看護の充実度を示す一指標になり得る。ホスピス緩和ケア病棟のベッドサイド時間を明らかにした文献は見当たらないため、ホスピス緩和ケア病棟のベッドサイド時間と、勤務実態を明らかにし、ICTを活用した効率化について考察することを目的とした。
(2) 方法
同一調査者が日勤メンバー看護師に密着し、時間を測定、業務内容をフリーテキストで記録する連続観察法を実施した。データ解析は、日本看護協会の看護業務区分表を使用し、看護行為分類Ⅱには別途[準備・片付け]項目を追加した。Excelで単純集計し、患者ベッドサイドにいた時間、ベッドサイド以外の時間を算出し、項目を明らかにした。
(3) 結果
8名の日勤看護師を分析対象とした。『直接看護(48%)』、『診察・診療介助(11%)』、『間接看護(28%)』、『連絡(5%)』、『その他(8%)』となり、ベッドサイド時間219±27分、ベッドサイド以外の仕事は392±97分となった。ベッドサイド以外の仕事の上位は、『記録(134±59分)』、『準備・片付け(80±26分)』、『情報収集(40±21分)』となった。
(4) 考察
先行研究では『直接看護』は23-27%と報告されているが、本研究では『直接看護(48%)』となり、ベッドサイドでケアをする時間が多い事が明らかとなった。ベッドサイド時間は、看護師個人ごとにばらつきが小さいが、ベッドサイド以外の仕事はばらつきが大きくなっており、ベッドサイド以外の仕事が個人の時間差となっていた。また記録、情報収集に多くの時間が費やされており、今後のICTを活用した効率化の可能性が考えられる。
日本看護協会の指針には「質の高い看護を行うために,看護職員が患者のベッドサイドでケアをする時間を多く生み出せるよう,業務の整理・改善を行う」と書かれており、看護師がベッドサイドにいる時間を明らかにすることは、看護の充実度を示す一指標になり得る。ホスピス緩和ケア病棟のベッドサイド時間を明らかにした文献は見当たらないため、ホスピス緩和ケア病棟のベッドサイド時間と、勤務実態を明らかにし、ICTを活用した効率化について考察することを目的とした。
(2) 方法
同一調査者が日勤メンバー看護師に密着し、時間を測定、業務内容をフリーテキストで記録する連続観察法を実施した。データ解析は、日本看護協会の看護業務区分表を使用し、看護行為分類Ⅱには別途[準備・片付け]項目を追加した。Excelで単純集計し、患者ベッドサイドにいた時間、ベッドサイド以外の時間を算出し、項目を明らかにした。
(3) 結果
8名の日勤看護師を分析対象とした。『直接看護(48%)』、『診察・診療介助(11%)』、『間接看護(28%)』、『連絡(5%)』、『その他(8%)』となり、ベッドサイド時間219±27分、ベッドサイド以外の仕事は392±97分となった。ベッドサイド以外の仕事の上位は、『記録(134±59分)』、『準備・片付け(80±26分)』、『情報収集(40±21分)』となった。
(4) 考察
先行研究では『直接看護』は23-27%と報告されているが、本研究では『直接看護(48%)』となり、ベッドサイドでケアをする時間が多い事が明らかとなった。ベッドサイド時間は、看護師個人ごとにばらつきが小さいが、ベッドサイド以外の仕事はばらつきが大きくなっており、ベッドサイド以外の仕事が個人の時間差となっていた。また記録、情報収集に多くの時間が費やされており、今後のICTを活用した効率化の可能性が考えられる。