Japan Association for Medical Informatics

[3-L-1-PP5-5] 病院内データウェアハウスの取り組みについて

藤山 晋悟, 前田 哲哉, 松澤 昌男 (医療法人偕行会)

はじめに
医療を取り巻くきびしい環境のなかで、当院の状況を把握し、経営戦略や業務の改善を目的としてデータウェアハウスを導入した。

方法
当初導入する際に3か年計画を立案した。1年目として運用の効率化・情報の可視化などを行う。2年目としてデータの活用、3年目として経営予測分析・PDCAサイクルを実行する。
3か年計画の1年目として会議でブレインストーミングを行い、課題の抽出を行った。
抽出した課題からBIツールを用いて分析レポートを作成し、会議の中でブラッシュアップしていった。また、半期ごとに経営層に対して報告会を行った。
2年目では、当初導入したBIツールの更新費や使用ユーザの追加費用などの問題から別のBIツールを導入した。また、データウェアハウスを構築するうえで電子カルテや医事コンのデータのレプリカサーバを構築した。
電子カルテや医事コンのデータ以外については汎用データベース領域を作成し、ETLツールを使用して自動インポート処理を行っている。
現在、月に1回のペースで各診療科部長をまじえて会議を行い、会議で議題に上がった課題を作成している。

まとめ
現在ほぼ1人で作成しているため、月に5帳票程度しか作成できない。作成できる人員を増やしていく必要がある。
また、月に1回のペースで会議を行い、分析要望があったレポート作成しているが、経営戦略や業務改善につながるプランの作成ができていない。診療科部長だけでなく、現場の課長や医師などからも意見を求めていくように会議の形態を変えていくことも検討する。
レプリカサーバの電子カルテや医事コンのデータでテーブルレイアウトがそのままのため、使用しにくい。データの正規化を行い、だれでも使用できるようにする必要がある。